割れたグラスは直らない、人の心も治らない?

筆者の体験談的な意味合と通院時のメモを頼りに書いておこう。
そして、これを読んだ貴方の心が壊れていない事や友人や親族等が辛い時の心理状態を察してあげる役割を担えればよいなと思い記録。

精神的に追い詰められていく

朝起きて、歯を磨いて、顔を洗って、着替える。
会社で同僚と昼食を共にし、夜は帰宅後に余暇を楽しみお風呂に入って寝る。
日本人の平均的な暮らしはざっくりであれば上記であろう。
それのどこかが欠けている人はいても、おおよそこのような暮らしだ。

様々な理由から病んでいく。

理由は人それぞれとしか言えない。
筆者の場合はそれが「仕事」であったのが大きな原因であったと思う。
元来中学生の頃から精神科に通院歴はあったものの高校卒業頃には投薬も必要なくなりカウンセリングに通う事もしなくなっていた。

学生時代はヒビで済んでいたのかそれともそこで割れてしまっていたのかわからない。
いつヒビが入って、いつ割れるのかもわからない。

仕事を辞めたい、死にたい とは思わない。

仕事を辞めたいと口にはするが辞めはしない。
死にたいとも思ってませんでした。
ただ何となく「ああ、この電車に飛び込んでしまえば」と毎朝の通勤電車で襲ってくる希死念慮と「でも、朝から遅延なんて迷惑だな」と言う気持ちだけで電車に乗って通勤していました。
会社についてしまえば営業スマイルに切り替わり、仕事をしている時がおそらく一番元気でした。
当時の彼女にも「お仕事してる時の電話の声はすごい元気で誰かと思った」と言われ、プライベートと仕事での二面性が酷くなってきたのがこのあたりでした。

学生の頃のぼんやりとした記憶

あんな親、迷惑かけても知らないやという反抗期の気持ち
勉強も出来ない(やりたくないw)し楽しい事もないやと言う絶望
家族、親族、自分の病気を含めて卒業式で終わりにしてやろう。
多分中学生の頃だとそんなところなんじゃないんだろうか。
何故あそこで死ねなかったのかなと思う事は、この後何度も僕を苛む事になる。

何故「死にたい」のか?

理由は明白である。死にたいんだもん。
よくそれが逃げ出したいから死にたいのか終わらせるために死にたいのかー等と高説宣う人がお見えになりますが
我々そんな思考能力ありません。心が壊れてるので。
死にたい。ああ、でもなんで死にたいんだろう。でも死ねばもう死にたいとも思わないんだよな。
こういう所謂「うつ状態」では人は死にません。
ただ、このタイミングで「死にたい」と言う気持ちを伝えられた場合
ある程度その気持ちに嘘はないでしょう。

追い詰められて考えるの辞める。

これは僕が精神科の担当医さんにも言われたことではあるが
誰しもにそれが当てはまるとは限らない。その点注意をして頂くよう。

もう仕事を辞めたいけど次の仕事がやれる気がしない状態

第一段階です。仕事辞めたい。辛い。でも転職活動する時間もない。
こういう段階でとりあえず心を殺して仕事をする。とにかく切り替えて仕事をする。男なんだから仕事に私情を持ち込まない!
何も考えずに仕事の事だけ考えろ!
と、言う形でひたすら仕事に没頭しだします。これが僕の心が壊れだしたスタートラインだと思っています。

心を閉ざした結果

二面性がよりひどくなったと色々な人に言われた。
仕事中のお前の電話の声とプライベートの声が別人。
仕事中にあったお前の目とプライベートの目が別人
前はもっと笑ってた
お喋りなほうだったけど聞き上手になったよね。
そうして筆者は「色んなキャラクター」仮面をかぶる事で生きていくようになりました。
誰しもが持ってる二面性、家族と友達への対応や口調が違うように心を許している許していない等でその仮面を取ったりつけたりするだけだと思う。
皆は家では仮面を外して、会社では仮面をつけている。
僕は家でも仮面をして、友達の前でも仮面をつけて、会社でも仮面をする。

友達からは普通になったと言われて安心した

なんか昔みたいに元気になったね。会社変えたの?
おー今日テンション高いじゃん!仕事慣れてきたん?
学生の頃の仮面をかぶる。それだけでよかった。
おはようございます!
誰よりも元気に働く仮面をかぶる。それでいい。
今日もお仕事お疲れ様。
当時同棲していた彼女には優しい彼氏の仮面をかぶる。

俺は一体いつこの仮面を取れるんだろう。

婚約者と仕事と家族を失う辛さ

仮面を被り「理解のある彼氏」を演じていた。
全てを失ったわけではない。
ただ、人生の長くかかったものが無くなっていった。
僕にはもう生きていく元気もなかった。
仮面をかぶる必要もなくなった。
家に残った来客用の布団に一人で寝る
1LDKのアパート、幸せだったあの日はもう来ない。
広いリビングに男が一人
寝室だった部屋にはベッドも服もなにもない。
布団が一組 パソコンとデスク。
たったそれだけが僕と彼女の思い出になった。

ここで違った事

自殺未遂、措置入院の退院後。
帰るしかないので家に帰る。
家具家電は同棲時に新規で買ったものは全て持っていかれた。
洗濯機も冷蔵庫もガスコンロもない。
ははは 冬でよかったと笑いながら玄関にジュースを置いていた記憶はあります。

僕は友達を頼りました。
過去何度も自殺未遂をしてきたような人間と今でも友達で居てくれるような変人です。
精神科まで運転してもらい、薬を飲んで効いてくるまで一緒にいてくれた。
次のは近所の友達が薬が効いてくるまで一緒にいてくれた。
また次の日は後輩が遊びに来てくれた。

日に日に心は落ち着いてった。
希死念慮が出てきても騒ぐほど動かなきゃ行けないほど発狂しそうな程ではない。
友人たちには感謝している。もう感謝出来ない人間もいるけれど。
ありがとう。

親はよくいってたよ

この子は発達障害だからもういいの。
ああ、きっとそうなんだろうなあ。
「もういい」んだよなぁ。
この思考ロジックがぴたっとハマった時
鬱状態から躁状態へ転換です。

躁うつ病って病状が二種類あるねん

躁状態

所謂「ハイ」な状態で鬱ではない状態
身体も動かせるしごはんも食べれるしトイレも行ける。
お風呂も入れる。
躁鬱の人は基本「軽い躁状態のが活動しやすいと感じているとおもう」
割と前向きな姿勢にもなる。明日から頑張るぞい!ってなる事もあるし
普段興味なかったアニメとかを一気見しちゃうとかします。
健全な状態であればある程度このラインを狙うのが人によってはいいのかも。

躁鬱で躁転するときのリスク

鬱じゃないならいいじゃん!と思いますよね。
思考は全然前向きにはなりません。
よし、もうこのままいきてても仕方ない!よし!準備だ!
と入念な準備にかける元気と体力と気力がすべてそろっている状態です。
僕の場合であればアレを買いコレを買いそれでアレの中でこうしてアレしたらこういう風になってこの時間にはこうなるからその後こういう形で発見されてこういう事になってるから自殺ではなくて事故死になるからこの準備をしたらすぐ死ねるよし!

これぐらいの事を一瞬で考えて準備しだします。

壊れました、とさ?

これ、僕が僕の為に自殺するだけですし最悪もうこれって僕が決めて僕がやるって言ったらやっちゃうんで止めようがないんですけど
壊れた脳みそが考える事って結構バカなんで本当にふらっと飛び降りたり
高速道路はしってる時にいま対向車にぶつかったら即死かなアハハハみたいな
あはは、死にたいな。ねえ。なんで生きてるんだろう。なにがしたいんだろう。
なにもしたくないな。あはは。
と言う躁状態です。
車で走りに行って壁に正面衝突とか、ずっとそんな事しか考えてなかった。
そこで家に帰ってありったけのお薬を服薬、酒も投入、ついでに首つり準備
最後に誰かに電話したくなるのって何なんでしょうね
生存本能的に助けてほしいって気持ちがどこかにあるんだろうなあ。と思います。
それが言えるのか、言えないのかは人によるんだけどね。

それで、壊れた心どうしよう

今現状筆者には彼女がおりまして、まぁある程度の説明はしているんですけど
どれぐらいぶっ壊れててどれぐらい戻ってきてるのか、っていう現状も含めてこの記事にして読ませた方が早いなと感じてドカドカとタイピングをしている次第でもあります。

まず第一前提として、僕の心はもう壊れてます。たまに感情の起伏のコントロールが上手くいかなくて爆発することがあったり
感情の起伏が基本緩やかになった。趣味のオートバイに興味が無くなった。
と、言うか趣味すらなくなってしまった。
何かを「楽しい」と感じる行為が確実に減ってしまった。
下ネタでも何もなく性欲が減退した。
煙草の本数は減った。謎。

一番怖いのは、自分の「目いっぱいの限界がわからない」

どこまで頑張っていいのかわからない。
どこまで愚痴っていいのか
どこまで話していいのか
そんな事打ち明けていいのか
そして話を聞いてもらって理解されない恐怖
そうしてどんどん一人になっていきました。
友達にも連絡取れない取りたくない
在庫していたそれなりの数の錠剤をすべて飲み
そうして命の110番に手足は痙攣しながら口はカラカラ
もうお金もありません
食べるものもありません
頼れる人もいません
もう死ぬしかありません
家族もいません
特に悔いもないので
そこの電話の対応がまぁヤク中のあたまによくわかるように説明してくれるし
とにかくあんたは朝まで頑張ろう!朝まで話そう!朝に福祉事務所にすぐ連絡するから!と言われた。たまたま僕は命の110みたいなのに生を繋げてもらい、福祉事務所まで連絡してもらって「とにかく明日の朝まで!」「朝まで頑張ってください!」「朝まで話しますから」「朝すぐにお兄さんの家に向かわせるから!」と言われた。

本当に来た社会福祉事務所の人達

常備職、水、スポーツドリンク等様々な食糧が貰えた。
それらを受け取ったらそのまま福祉事務所へ移動。
生活保護制度の説明を受け書類を審査に出した。
その時に一時金?で7000円ぐらいを受け取った。
少し動いて頭が冷えてたのもある。コンビニで煙草を買った。
涙が出た。
あぁなんだまだ、まだ生きるのか俺は
ぼろぼろ涙が出た。
ケースワーカーさんもケアスタッフさんも非常に真面目に
過去の事からすべて説明し、僕は生活保護受給者(予定)になった。

ケアスタッフさんと医療についてのご相談

嘘をついても仕方ない。過去あった事を長いけど伝えるしかない
ここに書き連ねてる駄文よりも遥かに重みのある事を話すのだ。
一度僕が病院に通えなくなった時は自立支援医療制度を使って訪問診療をしてもらえるようになった。
カウンセリングも来てもらえる。ありがたい限りです。
とにかく長いが小学生の頃から覚えてる範囲で今に至るまで。
そして先生に言われたが
「よく頑張ったね。生きてればまだ何とかなる。死んだら何ともならない。だから気持ちに勝てるように一緒に治療しましょう。」とまで言われた。

精神病の治療とは

だいたいが投薬治療で様子を見て徐々に量を減らして一般生活に薬が必要なく暮らせる人になる事もあれば
僕のように投薬治療を辞めた瞬間に何も活動できないタイプになってしまう可能性もある為千差万別で非常に難しいと思います。

もう僕の場合は、治る事はないんだろうな。人生で半分以上つきあってきてる。
その病気が治る理由がないのら、悪化しないようにするしかないのだ。

割れたグラスに水が入らないのと同じ

割れた心にはなにも入りません。割れたグラスと一緒です。
グラスに入れるお水が「ストレス」と仮定して
割れたグラスはセロハンテープで固定して直してください。
僕は感情のコントロールが下手だ。
そしてそのグラスはあなたのストレスの許容値です。
ではグラスに更に水を注いでひたすらに貴方にストレスを与えてきます。
どこかで溢れてしまいますよね
僕らは常に水が漏れてます。
治ってないんですよ。
常に垂れ流しなんです。
それで、抜け落ちたストレスはどこに行くのか?
貴方の「精神」にすべて直通便です。

グラスの容量を超えた時

これは話を聞いてあげたり、普通に愚痴を聞いてあげる、適切な投薬を行う等でかなりの確率でよくなります。ただ問題が職場であれば配置転換もお願いしないとかなり厳しいかも
なんなら数日休んでお買い物行くだけでも全然ラクになったりする
日本人はここで我慢しがちな気がする。
グラスすりきり目いっぱい。その前にある程度処理できればいいのにね。
出来ないですよね。

で、壊れたらどうなるの?

僕は今現在も投薬治療の真っ最中
新しいお薬の実験台にされている感があるけど今のところ薬の相性は悪くなく、焦燥感を感じるのが少しつらいがこの程度はまぁ我慢の範疇と言うか・・・。
以前飲んで薬はアカシジアと言う「貧乏ゆすりしたり歩いてないと落ち着いていられない」と言う愉快な副作用に遭遇しました。
そこから医師にすぐ伝えて「対策薬いますぐとりにいきます!」とかなりひどい副作用でした。
一番つらかった気がします。まじでじっとしていられない。二度とあれはやりたくない。怖い。

ボロボロのグラスで生きていくしかない

割れたグラスは元に戻らなくとも
僕ら人間はなんとか生きていける
ピカピカのグラスで飲む酒が上手いとは限らない
使い込んだ傷だらけのジョッキも味がある。
穴が開いてるなら新しいグラスがくるまてそんなストレスうけなきゃいい
それがいつになるのかはわからない

終わりに

精神疾患と言うのは他人から外傷として見れる病ではないです。
優しくしてあげなくていいです。連絡もしなくていいです。
ただ一人にさせてあげてください。その人からの連絡を待てばいいです。
関係性が深くてと言うのであれば返信の返しやすいLINEとかがおすすめです。
ある程度LINEでチャットが出来たらお互いで通話するだけで、だいぶ心は晴れるもんです。
一人で居るから病むので・・・・


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