見出し画像

【冒頭から暴投#017】パパチャリで峠越え&キャンプ

地元向けのフリーペーパーのコラムのため、マイナーな地名が当たり前のように出てきてしまう。
noteにアップするとなると、ちょっと躊躇してしまうが、まーいいか^ ^


 先日、毎年赤井川村で開催されている、媒アウトドアメーカーのキャンプイベントに参加した。例年は車で行き、飲んで食べて寝て帰って来るのだが、ストレスが溜まっていたのだろう、おもいっきり身体を動かしたい衝動にかられ、自転車で行ってみる事にした。最近始めたダイエットにも良いし…という軽い気持ちで。
 ご存知のように、小樽→赤井川というルート、距離にして40km弱だが、途中「毛無山」を越えなくてはならない。日帰りのサイクリングでは無いので、荷物はテントや寝袋、最低限の煮炊きできる道具&食材に絞っても約10kg。
 自転車は普段通勤にしか使っていない、シンプルなクロスバイク風パバチャリ。形はそれっぽいけど、性能はママチャリ程度という事で、こう呼んでいる。
 僕のパパチャリには荷台が無いので、キャンプ道具と食材は全てザックに入れ、背負うことにした。さすがにビールは、同じイベントに参加する友人にお願いした(笑)。
 予定では、朝涼しい時間帯に出発を・・・のはずが、仕事が押して、結局、天神町のコンビニに到着したのが、12時45分となってしまった。もちろん気温は暑い。そして、けっこう蒸している。
 スタート直後のいきなりの急勾配に早くもくじけそうに…峠の入り口って、こんな急だっけ?普段車でしか通らない道なので、どのくらいの勾配かなんて、気にした事もなかった。完全に出鼻を挫かれた僕。
 元気なウチに少しでも先に進もうと頑張ったが、40分程登ると、太ももがパンパンになってきて、やむなく休憩。5分程休んで、再スタート…。もうひたすらこれの繰り返し。途中の景色を楽しむ余裕もなく、ひたすらペダルを漕ぐ漕ぐ。今自分がどの辺りを走っているのかすら、わからなくなって来る。「こんなんで、目的地まで辿り着けるのか?」と一抹の不安が…。
 だいたい6合目あたりまで登ったあたりだろうか、両足のふくらはぎが吊り始めた。これは、ペダルの層ぎ方を工夫すればなんとか誤魔化せたのだが、どうにもこうにも誤摩化せなかったのが、同時に襲ってきた右膝痛み。ある程度の筋肉疲労は想定していたが、関節が悲鳴をあげるなんて事は、想定外。僕は、ひたすらアスファルトだけを見つめながら「痛くない痛くない」と自分を騙しつつペダルを漕ぎ続けた。
 峠の途中、2箇所ある展望台での休憩も忘れ、ゆっくりゆっくりとにかくは頂上を目指す僕。
 「頂上まであと少しだし、登りきってしまえば、残りほとんどが下り坂。なんとかなる…はず」膝の痛みの辛さの中、こんな事を考え始めた矢先だった。
 現地で合流予定の友人が車で追いつき、声をかけてくれた。
 「お疲れ様、大丈夫?ピックアップする?乗ってくかい?」と悪魔のささやき…いや、神様だよね(笑)。
 膝の事もあるし、大事をとってその言葉に甘えようか…とも思ったが、それだと、なんだか「負け」を認めてしまうような…って気持ちになってしまった。何と戦っているのか…自分(笑)。
 結局、友人の申し出を丁重に断りながらも「万が一右膝が限界をむかえたら、電話するので助けに来て」と、超わがままなお願いをし、再出発。途中休憩の度にストレッチ&マッサージでふくらはぎを誤魔化し(膝の痛みは我優するしかなかった)つつ、なんとか峠を登りきり、長い下り坂を下って現地着…と言いたいところだが、最後ゆるい上り坂が数km続くという、トラップ?もあった。
 そんなこんなで、結局3時間20分の往路となった。
 翌日の復路は、膝のダメージのため、早々に迷わずリタイアを決めた。
 そもそも翌日の天気予報が怪しかったので、復路については「心が折れたらピックアップして!」と事前に友人に依頼していた。持つべき者は自転車好きの友だねー。
 後からその友人から聞いた話だが、背中に10kg背負って、ノーマルペダル&パパチャリでは、そうとう無謀なトライだったらしい。ペダルはともかく最低でも荷物は自転車に積載するべきと。そしてビンディングペダルを使うと更に良いとの事だった。でも所詮パパチャリ。そこまでするつもりはなかったし、たぶん2度とこんなトライしないよね。
 後日何故か筋肉痛にはならなかったのが不思議。普段のチャリ通勤の成果なのだろうか?そして週明けの月曜日には右膝の痛みもなくなったのも不思議。
 まー、アホな素人チャリダーのお遊びっつーことで(笑)。


[2011年TARUPON FREE8月号 vol.84掲載]

いいなと思ったら応援しよう!