【冒頭から暴投#032】信じるも信じないもあなた次第
最近は、店構えを見て(僕にとっての)良い店かどうかわかるようになったので、ネットの情報にはほとんど頼りません。
インターネットを使ってお店を探す時、みなさんはどんなサイトを参考にしているのでしょうか?
明確な答えがあり、且つ、その答えをいわゆる数式を解くのと同じように、自分で検証可能なものならネット上の情報の正誤は容易に判断できます。
ただ、良いお店を探す・・・となると、決まりきった答えが無いというのが現実。「良い」とされる基準をどのベクトルの、どのレベルに設定するかによって、答えは様々。飲食店で言えば、味を求めるのか、雰囲気を求めるのか、雰囲気といってもどういう種類の雰囲気なのか。はたまた、コスパを求めるのか、それとも総合点?まさに十人十色。正解なんてどこにあるのか・・・。それでも、「良い店」を探すため、インターネットを活用する人は少なくありません。
様々な情報が氾濫する中、発信側に都合の良い情報しか流れない広告的情報よりも、誰もが書き込みできる口コミサイトが最近人気ですが、実はそこにも落とし穴があります。一般の方の書き込みだと思っていたら、ステマ(ステルスマーケティング=客観的な記事を装って、特定のお店に有利な書き込みをするという類いの広告)広告だった・・・という事ありますし、一般の方の書き込みだったとしても、美味しい不味い、サービスの善し悪し、値段の高い安い等は、個人によって好みも違えば感じ方も違います。ネットの書き込みイコール「答え」とはなかなかいえません。
でも、たぶん多くの方々は、その店に対する否定的な情報については、案外信じてしまいやすい気がします。
「君子危うきに近寄らず」ではありませんが、信じていなくても。マイナス要因の書き込みがあるお店については、選択肢からそもそも外してしまおうと考えませんか?
ちょっと例を挙げてみましょう。「居酒屋たるぽん(架空)」の口コミサイトにこんな書き込みがあったらみなさんどう思いますか?
「先日会社の同僚10人で宴会をしました。ここの書き込みを見て期待していたのですが、品数も少なく、評判の〇〇〇〇も出て来ず、がっかりしました」
こんな書き込みを見たら、みなさん「居酒屋たるぽん」に行こうと思いますか?
でも、考えてみましょう。この書き込みは本当に信用のおけるものなのでしょうか?
ひょっとしたら「居酒屋たるぽん」の評判を落とすための「嘘」の書き込みかもしれないし、そもそも書き込んだ人の好みの問題で、実は一緒に行った他の9名は満足だったかもしれない。
真実は「居酒屋たるぽん」の宴会は、通常飲み放題付きで5,000円が最低料金だったにもかかわらず、幹事さん(お世話になってる知人)に「予算
3,000円(飲み放題込み)でなんとか」と無理矢理お願いされ、断れず受けた結果、満足していただけなかった・・・という可能性もあります。
この場合、店と交渉した幹事さんは、「大丈夫、予算が予算だから、料理はつまみ程度で飲めれば良いから」等と、お店の都合を理解してくれていても、他の参加者は、そんな事情とは露知らず、口コミサイトの評価に期待を膨らませ、その分がっかり度も増幅・・・だったのかも。
可能性を挙げたらキリがないですが、ネット上の情報はどこまで行っても真実は闇の中。
こんな事書いたら、インターネットはもちろん、TARUPON FREEの情報だって信用できなくなりますよね?だってそもそも当フリーペーパーのお店情報は、掲載料をいただいて書いていますからね(笑)。
それでも僕らは、万人に・・・とは言えませんが、独自の方法(企業じゃないけどその方法は企業秘密です)で、多くの方に「良い」と思ってもらえるお店を見つけ紹介していると、ほんの少しだけ自負しています。
信じるも信じないもあなた次第・・・ではありますが。
[2012年TARUPON FREE11月号 vol.99掲載]