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煙の行方①

猫だって泳ぎたい

大きな麦わら帽子が入った大きなポリプロピレンのバッグと、ずっしり重そうなリュックを背負った女性が、二度、三度と座席を振り返った後電車を降りてゆく その路線に乗り慣れた人がするより慎重なその確認の仕方は彼女の旅の終わりを象徴するようでもあって、なぜだか見ている私が切なさを覚える。

もういいよ、もう無理をして、心を削って、ささくれた糸で言葉を紡がなくってもいいよ ただ、おやすみとかおはようとか、ありがとうとか、そんな些細な言葉たちがあなたの生活の彩りになったらいいなと愛を込めてきたけど、 それが愛とは限らないと気づけただけ。 だからもう、いいんだよ。

烏の目、雨の朝

流離と意馬心猿(4)「ミーハー、未来を縫う」

流離と意馬心猿(3)「機能不全 あちこち」

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