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『朝霧の絶景に心洗われて』からの『家族への思い』

早朝、夜明け前、車を走らせていると、田んぼの上の朝霧が、白い海のように広がっていた。思わず車を停めて写真を撮った。

田んぼの真ん中で、360度パノラマの朝霧の絶景にしばらく浸っていた。

「いいところに住んでるよねぇ…」としみじみ田園都市に住むことの良さに酔いしれた。

都会のど真ん中で育った私は、かつてここに越してきた時は「何にもない…」とカルチャーショックを受けたものだが、住めば都。

このロケーションの良さは私の心の癒し。大自然から受ける恩恵を、ただただ有り難いと受け止めている。

しばらくすると、日の出も見ることができた。反射的に手を合わせていた。

何なのだろうか?この身に付いた反射的な行動は…?

「お天道様、今日も元気に過ごせますように🙏」

そうするうちに朝霧はすーっと消えてなくなった。ほんの数分間だけの絶景に心洗われた。

『早起きは三文の徳』は本当だった😊👍

「いいもの見させてもらったし、さぁ!今日も一日頑張ろう!」と朝から元気が出た。

スマホの画面では、このすばらしさ、荘厳な感じはとても伝わらないだろうなと思ったが、誰かと共有したくて、単身赴任の夫や離れて暮らす子どもたち家族のグループLINEに送った。

夫からはすぐに「綺麗🤩」との返信。しばらくして娘からは「おー、さすが田園都市👍」とのメッセージ。
息子たちは既読スルー。まぁ、いつものことだけど。

それから、お天道様からもらった元気も分けたくなって、「今日も一日、元気で行ってらっしゃーい❣️」と、お見送りメッセージを送った。

みんながまだ家にいる時は、そうしてそれぞれ一人ずつを見送っていたことが思い出されて、改めて懐かしくなった。

夫が単身赴任する前は、ずっと毎日出勤する夫と握手をして、送り出していた。

その日の握手の力の入り具合で、夫の仕事に向かう気持ちが伝わってくる気がした。

握手に力が入っている時は、大事な会議や交渉ごとがあるのかなと、何も仕事の細かいことは言わない夫に、「今日も頑張って」とエールを送った。

握手に力の入らない時は、心ここに在らずなのかと思えて、車で出勤する夫に、「車の運転気をつけてね」と声をかけた。

この朝のひと時のスキンシップと正面からちゃんと顔を見る、そのことがとても大切な時間だった。

どうかすると、家族一人一人の顔をちゃんと正面から見ない日がある。だから、敢えて、毎日これを家族のルーティンにした。

目を見れば疲れ具合が読み取れるし、顔色を見ると内臓の調子が見て取れる。

家族の健康管理は大事な私の役目と思って過ごしてきた。

その日その日の家族の体調に合わせて食事の内容を考えてきた。

家族のいろいろな節目、誕生日や、入学、卒業、お祝い事はもちろんだが、ちょっと辛そうなことがあった時は、励ます意味で、その家族の好物を食卓に並べた。

長男が受験に失敗した時は、長男の大好物のバラ寿司を作った。

長女が結婚して、家を離れる前の日は、彼女のリクエストで、シーフードグラタンを作った。

次男が帰省する時「何を食べたい?」と聞くと、いつも「肉入りのきんぴらごぼう」と返ってきた。

私の半生、何を残せたかと思えば、社会的に何も大したことはできないが、家族を愛して、下手ではあるが、私なりに心を込めて料理を作ってきたことだけは、胸を張っていえるかな…

朝の清々しい空気の中で感じる大自然の大きさが、私の心を穏やかにして、家族への慈愛の心も呼び戻してくれる気がする。

私にとって、やっぱり朝の時間は何より大事…

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