経営学入門①~企業経営とは~
こんにちは、東ローランドゴリラです。
とある企業でインターンさせていただいている大学生の私ですが、インターンさせていただいているだけでも有難いのに上司と「アウトプット会」をやらせていただいております。
私の興味やレベル感に合ったオススメ書籍を貸していただき、出勤日に内容をアウトプットさせていただいています。こんな贅沢な環境あるでしょうか…。成長して勤め先に還元したい思いで頑張ります。
一冊目は武石彰さんの「経営学入門」です。
316ページという私からしたらボリュームのある本ですが、仕事に携わる中で社会を知る、その中でも社会を主に構成している企業の仕組みを理解したいという背景からこの本をオススメしていただきました。
地道に頑張ります!
第一章 現代社会と企業経営
■現代社会における企業~経営学を学ぶ意味~
現代社会において企業の果たす役割の大きさは、私たちの毎日の過ごし方を思い返せば確認することができます。
私は、アップルウォッチの目覚ましで起き、テレビのニュースを見ながらコーヒーメーカーで淹れたコーヒーを飲み、ZOZOTOWNで購入し家に届いた服を着て家の鍵をかけて家を出て、電車に乗ります。
このように朝の行動を振り返っただけでも、企業の商品なしには成り立たない暮らしとなっています。
大きな視点でみると、GDPの大部分は企業活動ですし、雇用を生み出しているのも、消費を促しているのも、投資も、国際的な貿易取引も金融取引も、主な担い手は企業であるのです。
ただ、企業が及ぼす影響はマイナスな面もあります。経営不振によるリストラなどの個人への直接的な影響もありますし、文化や自然環境への影響を与え、批判を浴びることもあります。
しかし、どのような形であれ現代社会の成果・可能性・課題・問題の多くに企業の活動は関わっており、だからこそ企業活動を左右する経営学を私たち一人ひとりが学ぶ必要があるのです。
■企業経営の歴史~経営の仕組みはこうして形作られた~
なんだか難しそうな題ですが、世界で最も長い歴史を持つとされている企業は、実は日本の社寺建設を生業としてきた金剛組(578年創設)なのです。200年以上の歴史を持つ企業を集計した調査によると、以下のように日本が圧倒的に多いようです。正直驚きました。
日本 3886社
ドイツ 1850社
イギリス 467社
フランス 376社
とはいっても、当時の経営のあり方と今日のそれでは、全然違うため、現代の経営のあり方がどのように形作られのかを学んでいこうと思います。
キーポイントは 複式簿記、株式会社、産業革命 です。
複式簿記とは、家計簿のように支出・収入といった一面的に捉えるのではなく、損益の計算、損益の原因を確認可能にしたもの。
株式会社は、現代の企業のほとんどが用いている企業形態であるが、その起源は大航海時代の1602年に設立された連合オランダ東インド会社である。産業革命も皆さんご存じの通り、手作業から機械化が一気に広まった。
そして19世紀半ばに、アメリカ大企業が誕生する流れが到来します。
世界的に、エネルギー・交通・通信の革新により大規模な企業は誕生したのですが、
アメリカにおいては広大な土地、豊かな資源、人口の増加、挑戦スピリットなどの要因から、より大きなスケールで経営する企業が増えました。
こうして企業規模の拡大していくにつれ、経営の質も変化していきます。前例を見ない大規模な設備投資・資金調達・多数の従業員数・広域で複雑な業務管理など、新しい課題が出てきたのです。
そこで組織を専門的な単位に分け、本社と現場で分けるなどするライン&スタッフという仕組みが生まれました。また、大量生産を支える互換性原理や、効率を標準化した科学的管理法も生まれ、アメリカの自動車メーカーGMによって事業部制組織という組織構造も創造されました。
そうした変化の中で、株式市場は発展し、経営者を育成するビジネススクール、公認会計士、コンサルティングなどが生まれていきました。
第二章 企業経営とは
この章では企業経営とは何か、という視点から、大きく4つの側面から構成されているとしています。
第一に、顧客に買ってもらえる商品を生み出し利益を得る「価値の創造」、第二に人々が協力して働き、組織として仕事を進めていく「人々の協働」、
第三に、資金を投じ、それを上回るリターンを生み出していく「資本の活用」、第四に社会の中で中核的機関としての責任を果たしていく「社会への責任」という4つの側面です。
「価値の創造」 商品(サービス)を生み出し、それを顧客に買ってもらい利益を得る。顧客と自社、双方においての価値を創造しなければなりません。
「人々の恊働」 個人ではなし得ない成果をあげる為に恊働する仕組み。生活の糧にするだけでなく、やりがいや帰属感、成長など様々な期待に組織は応えなくてはなりません。
「資本の活用」 企業は資本を集め、事業の為の資源と活動に投じ、利益を得て、投じた資本を上回るリターンを生み出していく。株主、債権者などの投資家の期待に応え続けなくてはなりません。
「社会への責任」 大きな影響力を持つからこそ、倫理、社会的公正に基づいて経営することが求められる。これは直接の利害関係者を超えて、社会の様々な利害関係者に向けての責任であります。
これらはどれか一面のみ果たすことはもちろん、三面を果たしても機能しない。全ての側面で成果をあげる必要があるのです。
例えば、一見関係なさそうな「人々の恊働」を蔑ろにし、従業員を駒扱いするような企業では、モチベーションも下がり作業効率も下がりますし、離職率が高くなり人材不足という問題にも繋がります。そうなると、利益があげられなくなり(価値の創造)、投資家は離れ資本を失い(資本の活用)、社内トラブルの原因(社会への責任)にも発展する可能性があります。
それぞれの側面で成果をあげることさえ難しい上に、一面で成果を出そうとすると他の側面に悪影響を与えたりと、企業経営の難しさを改めて実感する章でした。これらの難しさを乗り越えて、「買い手」「売り手」「世間」(江戸時代近江商人の「三方よし」から)、そして「社会」に対して価値提供し続けることが企業経営なのですね。
パート1「企業経営とは」はここまでです!
次回はパート2として「事業のマネジメント」をまとめていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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