プロと楽しむ珈琲とカレー
松本でカレーラリーが始まった。
公式ブログ
今回で通算5回目。
イベント空白期間、松本の2月の風物詩になりつつある。
ざっくり言ってしまえば各店舗でカレーを食べてスタンプもらって記念品を頂くというスタンプラリー。
主催代表はとりあえず松本でカレーと言ったらまず名前を挙げてオススメする老舗カレー店「メーヤウ」さん。
この時点で参加動機は充分。しかしカレーは人並みに好きながら、外食機会は少ないため、これまでは指加えて見てるだけであった。
今年こそは昨年から通い始めた「珈琲茶房かめのや」さんを始め、自分好みのお店のくらいはなんとかフォローしたいと軽めの参加。
と、まず訪れたのは「Fifty One Coffee」さん。
イチローと珈琲が大好きなひたむきな店長さんが一人切り盛りされてる珈琲豆専門店。
気になるのは「珈琲豆専門店」がカレーラリーで何を繰り出すのか?
答えはスパイス&コーヒー。
ざっくりコーヒーにカレースパイス合わせて味わいを楽しもう、という趣旨と解釈。
スパイス担当は安曇野のスパイス専門店
ワタナベカリー店さん
僕は初めて知ったお店。
ホームページなど見る限り、とても51さんとマッチしていそうな空気感。
「珈琲豆の焙煎ブレンドのプロ」と「スパイス焙煎調合のプロ」のタッグという見方をしたら何やら熱いものが。
それぞれのプロがカレーラリー用のブレンドを用意し、さらにそれをブレンドするという言わば夢のツープラトン。
51さんのカレーラリーブレンドに対して選べるスパイスは二種。
カレー感が強そうな「Fifty One Curry」
と、チャイ風「アラビアンナイト」
ここはある意味選択ミス。
無難に見えた「アラビアンナイト」を選択してしまった。
いずれにしても、この究極のタッグが繰り出す技に対して僕の舌で安易にジャッジを下すのは心許なく、通い初めてボチボチ一年になる、なにかとお世話になってる「珈琲茶房かめのや」さんへ持ち込んでハンドドリップしてもらうという暴挙に。
日曜のみ朝7:30から開店しているかめのやさん。
周知が足りないのかそういうものなのか、この時間に訪れるお客は大概僕一人。
場合によっては中々失礼なお願いなので、多忙であったり店主の出方によってはサッと引くつもりで。
しかし流石そこは懐の深さ、珈琲への好奇心、同じ信州ロースターズギルド仲間、そもそもかめのやさん51さん恐らく相思相愛、やっぱり今朝も客は僕一人、という試さずにはいられない動機状況満載の中、サッと引き受けてくださる事に。(確信犯)
そして、かめのやさんもカレーラリー参加店の1店。
こちらは通常メニューのビーフカレーの提供。
滅多に頼んでいなかったフードメニュー。
というわけで、初となるかめのやさんのカレーも勿論注文。
今回はスパイスをコーヒー抽出時に入れるのが51さんが推奨されている飲み方。
そこは好奇心溢れるプロのかめのやさん。
「まずスパイス抜きで普通にドリップしてみましょう」
という提案。
というわけで、まずはスパイス抜きのカレーラリーブレンドと、何故か試作のカヌレをおまけしてくれて試飲タイム。
しっかりしたコクの中にほんのり甘みを感じる味。
僕の舌と知識と語彙力ではその程度の表現が限界。
かめのやさん、そこはやはり流石プロ。
口に含ませ一言。
「あ、これインドモンスーン入ってる!やるなぁ笑」
と何やら嬉しそう。
インドモンスーン
たまたま、以前かめのやさんで飲ませてもらった事のある豆。
湿ったモンスーンで珈琲を乾燥させるという一見矛盾した製法はかつて大航海時代、イギリス商船が母国に珈琲豆を持ち帰った、その豆の風味の再現を試みて産まれたという。
なんとも形容しがたいほのかに不思議な風味のある比較的あっさりした味わいだった。(はず)
改めて豆の大きさ、形状を確認しだすかめのやさん。
下町ロケットで盛んに使われていた「リバースエンジニアリング」が目の前で行われているかの如く。
ある意味リスペクトしあうプロ同士の戦い。
熱い!熱いぞ!(妄想タイム開始)
インドモンスーンは確定の模様。
他の豆についてはちょっとその場では答えは出ず。引き分け。
因みに今回の51さんのオリジナルブレンドのパックにはそのブレンドで使われている豆の情報は一切なし。答え合わせは両店長間で後日楽しげに行われるに違いない。
しかし「カレーはインド」ってところに今回のオリジナルブレンドの発想の原点がありそうな事がわかり、51さんの遊び心を垣間見た感じ。こういうの楽しいなぁ。
さて、こうなってくるとスパイス込みで抽出した珈琲が俄然楽しみに。
ここまでおよそ30分。
一杯の珈琲でこれだけ楽しめれば充分お釣りが来るレベル。
そんな最中に馴染みの常連客さんが来店。
折角なので、一緒に混ざってもらってスパイスコーヒーを楽しむ事に。
歓談しながら待つ事数分、スパイスコーヒードリップ完了。
運ばれてきた時点でスパイスのスッキリした中に甘みを感じる香りが鼻をくすぐる。
常連さんがすかさず一言。
「あ、これミルク抜きのチャイだ」
流石舌の肥えた常連さん。ご名答。
珈琲にスパイス?という一見ピンと来なかった組み合わせは、今回のスパイスが意図したある意味期待通りの美味しいチャイ風珈琲に。
しかしやはりオリジナルブレンド単体で味わったものとはまるで味わいが変わり、飲み方の幅が広がる楽しさ体感。
そこへ運ばれてきたかめのやさんのカレー。
見た目は欧風寄り。コクもあるがスッキリとした辛さが感じられる好みの味。
スパイスコーヒーにミルクを加えて更に甘みを引き立てつつ、カレーを頂いたらこれが大正解。まぁ、平たく言えばカレーとチャイ笑
カレーと珈琲、どっちがお口直しなのか分からないが交互に口に運び楽しんでいると、スパイスのお陰か、やや汗が滲むくらい身体の芯から温まる。
かめのやさんも「今度のアレにはコレをあーしてこーして」などと色々アイデアが浮かんだ様子で楽しまれていたから、結果オーライ。
こんな風にちょっと自分も想像してなかった楽しい休日の朝を迎えるキッカケとなったカレーラリーに感謝。
気になるお店は山ほどあるので、折角だからもう何店舗か巡ってみた…みれたらいいなぁ。
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