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高次の世界を認識するには「思考」が重要である
毎週読んでいる『ホワイトマジック』の規定2の中では、マナス(マインド、メンタル)のはたらきについて、いろいろと述べられているので、マナスについて、取り上げてみます。
「マナス、つまりマナス原理:
文字通り、マインド、メンタル機能、人間を単なる動物と違うものにするもの。それは個別化を引き起こす原理であり、自らが存在し、感じ、知っていることを人間が知ることを可能にする。それはいくつかの学派において二つの部分、高位マインドつまり抽象マインドと低位マインドつまり具体マインドに分けられている」
(『秘教瞑想に関する手紙』アリス・ベイリー著)
「思考」の重要性については、ルドルフ・シュタイナーも、秘教本の中にも、思考、メンタル、マインド、マナス、何と呼んでも良いけれども、口が酸っぱくなるほど語られている。
低位我である自分の肉体、アストラル体(感情、情緒体)、メンタル体(思考体)を浄化し明晰にしていくことが、魂のレベルとつながる上では最重要課題です。
そして、そのメンタル体と言われるところは、低次のメンタル体と高次のメンタル体に分かれています。そして高次のメンタル体にこそ、私たちの魂が鎮座しています。
低次のメンタル体は具体的に物事を考えるという、普段私たちが使っているエネルギー体になります。物事を客観的に理解する、現代科学を成り立たせるために働く部分でもあります。
一方で、感情や欲求のエネルギーと合体しやすい性質があるので、明晰さや客観性が失われ、思い込みのようなものがつくられてしまう場でもあります。
しかし、この低次メンタル体を鎮め、明晰にすることを学んだならば、これは魂からの抽象的な言語を解釈する道具となります。思い込みや妄想と、高次からやってくる真理を識別する道具になるのです。
低次メンタル体を優れた道具となるようにトレーニングするには、「真理感覚」というものを身に着ける必要があります。そのためのひとつとしては、自分が生きるこの地球や宇宙に関心を持つことや(植物などでも良い)、それについて考えること、問いを持つことなどがあります。
*そのあたりの具体的な行法に関しては、シュタイナーの『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』に詳しい。