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『光線とイニシエーション』の( ..)φメモメモ①

『光線とイニシエーション』の( ..)φメモメモ

 この長い論文が広大な情報領域を網羅する準備的な性質のものであることは明らかであろう。最初の二冊の本(秘教心理学)では、人間の七重の性質と人間の開花とその歴史にたいする、そして人間が生きている世界と人間を援助し条件づける環境にたいする七つの基本的なエネルギーつまり光線の影響について論じた。三冊目の本(秘教占星学)では、星座と惑星が人間と私たちの惑星である地球に与える影響について考察し、秘教占星学についての考察に多くの時間を割いた。光線、宮、星座、惑星はすべて、密接に相互関連しており、人間はそれから放射され分配されるエネルギーとフォースの受け手である。これによって人間は、転生中のいかなる時においても本質的にその人であるものになっている。
 次に、人間が神性を自由に表現することを制限しているーー心理的、肉体的なーー限定を理解することが私たちには必要であるため、治療という主題について考察した(秘教治療)。もし人類が通常の進化の道から離れ、弟子の道とイニシエーションの道に移ろうとするならば、直面し理解しなければならない主要な状態について論じた。人間は、光線の影響、自身の前進と開花においてセンターが果たす役割、困難や病気の原因になると同時に、それらを癒し、その人を解放することもできるエネルギーとフォースの働きを認識するようにならなければならない。
 限定についての考察から、比較的進歩した開花段階に到達したとき、人間の教育に関する全く新しいテーマと全く新しい概念へと私たちは移った。
(光線とイニシエーション(上)403~404)

いわゆる『七つの光線に関する論文』のそれぞれの意義を簡潔にまとめてくれていてありがたいところ。

人々は自らの生活、運命、人間意識の開花を、地上での、そして惑星の進化過程での最も重要な唯一の要素と考えがちである。これらの状態は重要であるが、唯一重要な要素というわけではなく、また人類は孤立していない。人間は下位王国と上位王国の中間点を占めており、こうした進化する生命グループ各々には独自の重要なーーグループの超えられざる輪に包含されるすべてのものにとって重要なーー運命がある。それらには、それら独自の選ばれた様々な達成方法、方式、手段がある。個人としての人間が他の人々との、そして自らの環境との関係の科学を学ばなければならないように、全体としての人類も、人類よりも上位にあるものと、そして人類の下位、すでに背後にしたものとの関係を学ばなければならない。そのためには、釣り合いの感覚が必要であるが、それを達成できるのは、人間内のマインド原理、そしてメンタル偏極を始めた人々だけである。この釣り合い感覚は、進化のはしごでの自らの位置を明らかにし、第五王国、つまり神の王国、私たちの惑星の霊的ハイラーキーも含む他の自然王国が持つ特定の宿命と独自の目標についての認識へと導くであろう。
(同 415)

『秘教心理学』の自然王国のところ、もう一度読もうかなと思った。

 人間が自分の成長方向に向かうためには、多少の自分へのメリットがないとなかなかそこに向かおうとする人は少ない。つまり修行の道だったり、弟子道だったり。スピリチュアルなことに感心を持つと、魂に目覚めた人は力を得て好きなことをして仕事ができ、お金を得て、幸せになれるとか、金と権力を得て自分の思い通りに世界を動かせるとか、そうした「餌」がないと、自己成長のために一生懸命になることはない。しかし、まっとうな道を歩むのならば、そんなこんなな入り口から入っても、物質界への執着は左手の道(黒魔術)につながることに気づいたり学んだりする。

 利己性から非利己性へ、自我意識からグループ意識へ、そのように人間の意識は自然の法則にしたがうのならば、方向づけられる。あるときは、自分や人間という立場がとても重要な立場にあるという、それに伴う責任の意識も持ちながら、それをよすがに進んでいくときもある。しかし、自我意識を手放したのならば、ここで言われているように、「自分たちだけが重要なわけではない」ということを知らなければならない。重要でないだけではなく、孤立していない、すべての存在がともにある目標に向かって前進しているということも知らなければならない。

 地上で起きる出来事は、単に人類に起因することだけではなく、宇宙的、地球的様々な要因と共に変化していく。その大きな視点を持ちつつも、自分の役割、自分ができることを淡々と行っていくことが、いつだって大事なことには変わりがない。

次は、この本の主題でもある「グループ・イニシエーション」について。

魂は性質上グループ意識であり、個人的な野心や個人的な関心はなく、パーソナリティの目的には一切興味がない。イニシエートとは魂である。イニシエーションは、パーソナリティ内の霊的人間が、魂の能力、魂の関係、魂の目的と共に、自らが魂であることに気づく過程である。人間がわずかであれ、これを認識した瞬間、彼が意識するのはグループである。
(同 425)

そう、魂は非利己的でありグループ意識です。パーソナリティは利己的で自我意識的で物質方向を向いています。

イニシエーション(意識の拡大)を次々と進むにつれて、次のことがイニシエートに明らかになっていく。自分と同等の人々、同じ進化段階にある人々、同じ目標に向けて働いている人々、これらの人々と常に一緒に道を前進し、秘儀の革新へと突き進んでいること、自分がひとりではなく、行われているのが共同での努力であることが。・・・・・・霊的な利己主義が、秘教を学ぶ一般の人々にイニシエーションを私物化させ、指摘で個人的なものにさせてきた。
(同 426)

霊的な進化を説いた本や、自分がイニシエートだとかアデプトだとか名乗る人たちによって、こうしたイメージがゆがめられてきたところがある、ということ、知っておく必要がありますね。ソウルグループとか、そういうので情緒的なイメージを持つのはやめておいた方がいいと思う。

また、現実的にグループをつくって自分がグループの焦点となり活動することがここで言われていることだと思う熱心な人々もいるが、そういうことではないそう。これは、魚座時代の古いパラダイムであり、水瓶座時代はそうではないのだそう。

今すべきことは、自分が参加して、一緒にイニシエーションの道を進むべき熱誠家のグループを発見することである。ーーこれは非常に異なることであり、はるかに困難なことである。
(同 429)


『光線とイニシエーション(上)』アリス・ベイリー著
 

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