全国で思い思いのアースデイを開催しよう!
文:持田博行(アースデイジャパンネットワーク理事 / アースデイ in 京都 代表)
みなさま、こんにち。アースデイジャパンネットワークで理事をしている持田博行です。
いよいよ2024年の「アースデイ」まで半年を切りました。京都では、ようやく2024年の開催日が決まり、具体的な実施内容や企画内容について動き始めています。
全国のアースデイもきっと同じように、2024年の開催に向けて水面下でいろいろと動き出している頃ではないでしょうか?
私は京都で「アースデイ in 京都」という名称でアースデイを開催しているのですが、京都ではメイン会場となる岡崎公園以外にも、個人商店や飲食店、はたまた百貨店や金融機関、企業や団体に至るまで、実に30箇所以上の場所でさまざまなアースデイが行われています。
このようにして、同じ時期に京都府内&京都市内のあちこちで「アースデイ」が開催されていると、おのずと市民の目につく頻度が上がるし、それだけ波及効果も大きいと感じています。
けれど、私が京都へ移住をしてきた2014年頃は、京都にはまだ「アースデイ」という大きな活動や催しはなく、個人や団体が小さな催しを行っている程度で、「アースデイ」自体の認知度もそれほど大きくはありませんでした。
では、どうして京都ではこんなにも多くの場所で一斉に「アースデイ」が開催されるようになったのでしょうか?
今日は、その理由を紐解いていきたいと思います。
1、「アースデイ」は誰のものでもなく、みんなのもの
まず、理由の一つ目に挙げられるのは、「アースデイ」は特定の人や団体の所有物ではなく、みんなのものであるという点です。
京都で「アースデイ」というと「アースデイ in 京都」が有名ですが、だからといって「アースデイ in 京都」だけが京都のアースデイではありません。
前回の記事でもご紹介しましたが、【アースデイ】は誰か特別な企業や団体が実施する活動や催しではなくて、私たち市民ひとりひとりが誰でも行える環境アクションです。
「地球のことを考えて行動する」ことさえできれば、誰でも自由に【アースデイ】という名称を使って、活動したり催しを行ったリすることができます。
そこで、京都では「岡崎公園」だけでなく、自分のお店や自分の会社など、誰でもが自分の居場所で自由にアースデイが開催できる『サテライト開催』という制度を始めました。
岡崎公園に出店するには、出店テントや機材も必要になるし、事前の準備もそれなりに必要になるので、もし自分でお店を営業していたり、会社を経営していたりすると、岡崎公園へ出店するというのはかなりハードルが高くなってしまいます。
けれど、もし自分のお店や会社を会場にして、その場所で自分たちができる範囲のイベントやキャンペーンなどをすることができれば、参加のハードルって限りなく下がりますよね。
こうした思いから、「アースデイの自主開催=サテライト会場」としての登録制度を始めました。
サテライト会場として登録すると「アースデイ in 京都」のウェブサイト内(サテライト会場ページ)で紹介がされたり、お店には参加店舗として分かるようにポスターやステッカーを掲げてもらったり、グーグルマイマップを利用して、サテライト会場を巡れるようにしたり、そんな仕組みも作って、みんなが楽しく参加できるようにしました。
コロナ禍の逆境が生みの親に
2つ目の理由としては、コロナ禍での開催だったため、一箇所に大勢が集まるのではなく、いろいろな場所にみんなが分散して参加できることが、社会的にもとてもマッチしていたことが挙げられます。
京都で「アースデイ in 京都」が立ち上がったのは2020年。ちょうどコロナが始まった年でした。初年度は政府による緊急事態宣言によって開催すらできず、2年目となる2021年も初日は開催できましたが2日目から緊急事態宣言でまたまた中止に。立ち上げから2年連続でメイン会場は中止に追い込まれるという、非常に厳しい状況が続きました。
そんな中で3年目を迎えることに。3年目となる2022年もまだまだ世の中的にはコロナは収束しきっておらず、1箇所に大人数が集まることが好ましくない状況でした。そんな状況下だったので、サテライト会場として数多くのお店や企業に参加していただき、お客さんに各会場を回ってもらう形を取り入れました。
このことが功を奏して、サテライト開催の初年度から30箇所を超える会場にご参加いただき、盛況のもと会を終えることができました。
3、1人ですべての会場をオーガナイズしない
成功の要因としてもうひとつ大きなことは、「1人ですべての会場をオーガナイズしない」という点かと思います。
これまで「アースデイ東京」など、他の地域でも多拠点・多会場で「アースデイ」が開催されるということは多くありました。けれど、それらの開催と大きく異なる点は、京都では主催者側ですべての会場をオーガナイズしたりコーディネートしたりしていないという点です。
通常だと、すべての会場の企画や運営を主催者側がオーガナイズすることが多いのですが、30箇所以上のサテライト会場で、すべての企画から運営を行うというのは現実的ではありません。
そこで、京都では「みんなが主催者になって、思い思いのアースデイをそれぞれが企画して実施する」という形を取りました。
飲食店であれば、飲食店としてできることを自分たちで考えて、そしてその内容でエントリーをしてもらうという形に。こうすることで、参加者全員がアースデイの主催者になり、責任感を持って主体的に参加してくれるという相乗効果も生まれました。
誰もが主催者になって自由に「アースデイ」を開催することができる。この利点を生かすことで、こうした広がりを全国でも作っていくことができるのではないかと思います。
もっともっといろいろな場所でいろいろな形のアースデイが生まれていくといいですね!
ぜひみなさんも、好きな場所で思い思いのアースデイを実施してみてください!
そして、開催が決まったら、ぜひ「アースデイ・ジャパン・ネットワーク」のウェブサイトで開催の登録をしてみてくださいね!
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