見出し画像

船井幸雄さんの遺言を発見

*われわれに与えられた時間は限られている。その限られた人生においてどんな本に巡り会えるか、どんな人に巡り会えるか、は運である。人それぞれに運不運があり、幸運は他人様がとやかく言って与えられるものではない。自分で煌めきを見つけられる力を意識して養うしかないないだろう。2023年の初めに、このnoteを偶然に訪ねていらっしゃった皆様方にもそのような力が与えられますように。earthbound拝


トップが語る、「いま、伝えたいこと」 by 船井幸雄

2005年10月7日

政木和三著『精神エネルギー』で、びっくり

 ダイエーの創業者の中内功(※功の力は刀)さんが亡くなりました。親しかった人です。
 彼からはいろいろ学びました。偉大な人でした。83才、まだ早い死だと思います。事情は分るのですが、ダイエーが彼の社葬を行なうように思われない現実に、やはりびっくりしています。
 中内さんと同じように、私にいろんな学びを与えてくれた人々が、続々と故人になっています。その一人に政木和三さんがいます。彼は1916年生まれ、2002年に亡くなりましたが、私が彼とはじめて会ったのは1985年の11月27日、岡山の(株)林原の本社でのことでした。
その時のことを『船井幸雄の人間の研究』(1990年PHP研究所刊)の34ページ~37ページにつぎのように書いています。

 もと大阪大学にいらっしゃった先生、大正5年生まれ、工学博士、発明家・・・ぐらいしか予備知識はなかったのですが、会ったとたんに政木先生は「船井さん、あなたの人間性を測らせてもらってよいですか?」と切り出されたのです。「いいですよ」といった途端に、昔、(アントニオ)猪木さんから見せてもらったのと同じようなくさりの先にベークライト円筒のついた振り子のようなものを取り出され、ついで測定板を持ち出し、その上に振り子をつりさげ「さあ、測りますよ」ということです。
 そうすると、振り子が前後左右にゆれ、いろんなパターンを画き出しました。
 5分ぐらい経った後、「さあ、あなたのことが、いろいろわかりました。説明しましょう」といって、「図1」のような図を書きながら説明がはじまったのです。
「あなたは85歳以上永生きしますよ。アタマも非常によい。知能指数(IQ)は180もある。カラダも健康体ですね。ただ腎臓が少し悪いが悪性ではないからそんなに気にしなくてよいでしょう。これから運がよくなります。いままでは能力の50%くらいしか力を発揮していなかったが、やがて60%~65%と力を出せますよ。竜神がついているから超能力もあるし中庸を行く温厚な性格です。ちょっと自我が強いですね」ということです。
 びっくりして「よく初対面なのにいろんなことがわかるのですね」と聞きかえしますと、「これは政木フーチ・パターンによる測定といっていますが、現在のあなたについての診断としては絶対に正しいと自信があります。しかし、説明してもむつかしいので、船井さん、とりあえずこの本を読んでください」といって、彼の著書である『精神文明と奇跡』(昭和57年、日新社刊)をくださったのです。
 これが政木和三先生との出合いであり、政木流人間性測定法との出合いだったのです。

 現状の科学で説明できないことも世の中にはある
 私は、その日の間に、この『精神文明と奇跡』を読んでしまいました。
 フーチとかフーチ・パターンについては、ある程度わかったのですが、この本には、それ以外にとんでもないことが書かれていました。それは政木さんや彼の親しい人たちのために、空間から仏像やマリヤ像、そして大黒天像などが出現したということと、その写真がカラー印刷で何枚か載っていました。また、あるところで、からっぽの容器の中にお酒が湧き出し、いくら飲んでも減らなかったとも書かれているのです。
 空間から物理的な物体が突然に出現するなどというのは私の常識ではとうてい考えられないことです。そこで、政木さんは大嘘つきかペテン師かと思ったのですが、会った時の印象では誠実な人のようです。そこで、もう一度、この本を開きました。そこで気づきました。この本のはじめに林原健さんが次のように書かれているのです。「この書に書かれておられる超常現象の大半は、私自身も現実に体験致しました。現在の科学ではほとんど説明できませんが、根本は科学の延長線上にあることは間違いないと考えられます。ゆえに、へたに今現在の我々の未熟な学問で解明するよりは、将来完全に説明できる時点まで、事実のみを記載されるに留められた政木先生のこの書に対し、心より敬意を表したいと思います」と。
 この一文があったために、私は、この本に書かれた一切のことを信じることにしました。林原社長は、いいかげんなことをいわない人であることを知っていたからです。
 その後、政木和三先生とは親しくおつきあいをしていますが、先生もガンコなまでの実証主義者であり、いいかげんな言動の一切ない人であることがわかりました(抜粋ここまで)。

 ともかく、この日から、政木和三さんとは特に親しく付きあってきました。『フナイ・オープンワールド』の常連講師をお願いしていましたし、いまも彼の発明品のバイオライトなどを利用しています。私に世の中の真理をもっとも教えてくれた一人の人といっていいと思っています。
 ところで先週、彼の代表的著書の『精神エネルギー』(1987年旺文社刊)を再度読み返しました。十数年以上も読まなかった本ですが、びっくりしました。新しい発見が多くあり、私の大学ノート2ページにびっしりとメモをとりました。
 この本の第一章は、「20世紀の奇跡」という章題ですが、その冒頭につぎのように書かれています。

二十世紀に奇跡が起きた
 科学万能の今日、科学常識では判断できない奇跡が私の周辺に続発した。それも昭和48年ころからである。
 現代の科学では、あり得ないことばかりであり、事実として、その証拠が残っていなければ、思い違いか、錯覚ではないかと思う現象である。空中から発生した仏像が、写真にも写り、現存し、忽然と湧き出た果実酒を、一年半にもわたって自分も来客も味わう。また、自分の口から発生した真珠の直径を測定し、その成長ぶりをグラフに書ければ、それが幻覚とは思えない。
 またカメラもなしに、フィルムを額にあてて念ずるだけで、思うものが写真として写る。それも十数人が同時に写り、お互いに確かめ合うことのできる念写の実験等、科学的にはあり得ない超常現象ではあるが、確かにこの世で現実に起きている。
 このような超自然的な現象を、一般の人々に信じよというほうが無理であって、私が自分の目前で数十回にも及ぶ奇跡発生を体験しても、そんなことがほんとうにあってよいものだろうかと、ときどき迷いの気持ちが通り過ぎてゆく。
 しかし、その奇跡は事実であり、その証拠の品々が、私の手許に多数残り、しかも自分の胸のポケットの中で、今でも私の口から発生した真珠が私の体調に応じて、大きく輝くときと、小さく汚なく萎縮するときがある。その真珠を私は自分の講演のとき証拠の品として会場に回し、手にとって確かめてもらっている。
 現代の科学力で判断できないということでも、現代の科学力以上の科学的な現象があるのではないだろうか?(抜粋ここまで)

 これらの奇跡は、「精神エネルギー」で起きたと考えざるを得ないので、政木さんは、『精神エネルギー』という書名にしたのでしょうが、ちょうどきょうあたり書店に並ぶ私の最近著『にんげん』(ビジネス社刊)にもこの辺のことを詳述しておきました。
 『にんげん』の原稿執筆中に、この『精神エネルギー』を読み返しておればもう少し分りやすく説明できたところもあった・・・と思うのですが、ともかく拙著『にんげん』とともに、政木さんのこの本もぜひお読みください。
 20年の時をへだててのシンクロニシティに、本当にびっくりしたのです。

≪注意≫

 政木和三さんの主著

 『精神エネルギー』(1987年6月 旺文社刊)

 は、ぜひ、お読みください。

 これほど勉強になる本は、そんなにありません。

 2005年10月7日:船井幸雄

                                    =以上=

所出:

https://ameblo.jp/knest-kitano/entry-12672414504.html?frm=theme

以上


この記事が参加している募集