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【今だからこそできる”現代”の「ものづくり」】「アースバッグ」×「三和土

前回の記事では、環境負荷の少ない新素材「ジオポリマー」や
古代ローマで使われた「ローマンコンクリート」についてご紹介しました。(前回の記事はこちらをクリック)

今回は日本の伝統工法である「三和土‐タタキ」をご紹介します。
みなさん実はこの工法かつての日本建築を支えた「エース」
であることをご存じでしょうか?

この工法どこが凄いかというと、
「自然素材」を使いながら建造物の「長期保存」が可能な工法なのです。

“三和土‐タタキ”とは、
「土(赤土など)」に「消石灰」と「にがり」を混ぜて固める技術で、
三つの素材を使うことから“三和土”と書きます。

セメントがなかった時代に地面を固める工法として広く使われてきました。

中でもすごいのが、
「土木の神様」と言われる「服部長七さん」が発明した“長七たたき”

左:服部長七さん、中:四日市港旧港(長七たたき)、右:

長七さんは日本の伝統技術である“三和土‐タタキ”の配合を徹底研究し、
現代では「コンクリート」を使うような大規模工事を、
“土(真砂土など)”と“石灰”と“にがり”使って実現しました。

“長七たたき”を使った建造物は「自然素材」でありながら百年以上経った
今も現存しており「長期保存」が可能な工法として知られています。

現代ではこの技術は日本のみならず、
カンボジアの世界遺産である「アンコールワット」の遺跡保存にも
生かされています。世界での活躍を知ると嬉しいですね!

UnsplashのVicky Tが撮影した写真

土をつかって建物をつくるアースバッグにおいても、
ベースとなる土の特性に合わせて混合土の配合を事前にテストします。

混合土の配合を決めるカップテストの例

例えば、赤土と消石灰は相性が良いが、
砂と消石灰は相性が悪くセメントを使うなど、
土の特性によってベースとなる土に混ぜる素材や割合が変わってきます。

2018年以降は4mドーム(のんねむのククの家)で
“三和土の配合”を生かしたアースバッグハウスの制作に成功しています。

三和土の配合を活かしたアースバッグドーム「のんねむ」ククの家

「ジオポリマー」のように製造工程での環境負荷を低減した新素材、
「三和土‐タタキ‐」のように自然素材を活かした伝統工法。

どちらにおいても良さがある。

わたしたちは“現代”でものづくりをしているからこそ、
国も時代も分野も超え「知恵」と「発想」を組み合わせることができます。

今だからこそできる“現代”の「ものづくり」とってもわくわくしませんか?


オンラインセミナーでは「環境負荷の少ない素材」の可能性や、
土の特性ごとに「アースバッグに適した混合土の配合」を決める方法やついてもわかりやすくお伝えしていきます。

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