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『いけばなにのせた思い』

今日は新春いけばな展2日目、私の会期は今日まで。
何人もの友人が来てくださりありがたい限りです。
新春いけばな展は私にとって思い出深い場。
なぜ、忘れられない花展なのか?はこちらをご覧ください。

元難病患者が健やかに豊かに暮らす世界を作りたいと綴るブログ、その664日目『いけばなにのせた思い』

5年前、難病と告げられる直前。
多分、そうだろうな、と自分では分かっていた時期。
長男の大学受験、そしてこのいけばな展が控えていました。

私には三人の子どもがいて、それぞれが受験直前だったり、小学校から7年やっていたバスケ部で引退試合が控えていたり、新体操のクラブチームで毎日送り迎え必須な上1年間楽しみに待っていた発表会が控えていたり。
当然毎日の食事やお洗濯など、やらなければいけないこともたくさんあります。

でも、体はどんどん動かなくなっていっていました。
普通に歩いているつもりなのにどんどん人から置いていかれる、
話がしたいのに息が入らず咳き込むもんだから会話にならない。
腕が痛いから寝るときにも腕の位置を選んでそこに置いて痛みが遠のいて眠れる時だけ寝る。
指の動きも悪く、重いものが持てない、足があげられない。
ズボンのファスナーの開け閉め、片足で立って脱ぐことは不可能。
重いドアの開け閉め、ペットボトルは買っても封が開けられないからコンビニに戻って開けてもらう、傘さえ1人で開け閉めできなくて、1人での外出が無理になり始めた頃。

新春いけばな展がありました。お花をなさらない方からしたら、たかがいけばな、でもいけ手にとってはされどいけばな。
出瓶させていただくと決まっている以上は何とかして出す、そんなに頑張らなくてもいいかもしれないけど、たくさんの友人が応援してくれてたから、どうしても出したかった。
助けてもらわないと枝も切れない、花器を運ぶのもままならない私でしたが、出来ないなりに完成させたかった。
いけばなにのせた思いがありました。

この話は毎年この時期にさせてもらってます。
みんなに何度でもお礼が言いたいのと、そんな難病になった私が今はこんなに元気だということを伝えたいので、これから先も何回も何回も伝えさせてもらいます。
みんなありがとうね。

そして、病気と闘ってみえる方、ご家族がご病気で今とても心配されてる方、闘うのではなく共存を選ぶことにされた方。
いろんなかたがみえます。
伝えさせていただきたいのは、必ず治る!と信じていることが本当に大切だということ。
気楽に言ってるつもりはありません。
私も少なからず不安も悲しみも痛みも感じました。同じように家族もそう思いました。
その上で、やっぱり、治る!と信じること、誰かのために治す!と決めることが大切。
一緒に進みましょう。

ということで、無事今年も新春いけばな展が終わりました。
たくさんの方に来ていただき感謝しております。
ありがとうございました。


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