このデッキは最強で絶対に1本取れるから、相方は2回投げれば1回勝てるデッキにするか!
引用:https://twitter.com/grudge_SO/status/1248571775987757057
この言葉、聞いたことある方も多いと思います。
BO3の構成を考えるときに、最強のデッキは1つ見つかったが、相方が見つからない。そんな時にこのような思考に陥る人もいると思います。
では、その『2回に1回勝てるデッキ』とは何なのでしょうか?
2回に1回勝てるデッキ
この記事で言いたいことはこれだけなんですが、BO3コンクエスト方式であれば『2回投げれば1回勝てるデッキ』が対戦するのは単純なBO1×2戦ではなく、"クラス被りのない"BO1×2戦になるのです。
そのため、有利不利のはっきりしているデッキは、1戦目で不利なデッキに負けたとしても、2戦目では有利なデッキに当たる可能性が高いため、"2回中1回は勝ちやすい"となるわけです。
シミュレーション
ここで、実際にシミュレーションしてみます。
デッキA,B,Cのクラスが異なる3デッキから成る環境を想定し、以下のようにBO1勝率を設定します。縦が自分が使うデッキ、横が相手が使うデッキで、数値はその対面での勝率です。
デッキAは全体面勝率8割と、『絶対に1本取れるデッキ』となっています。(さすがに"絶対に"にはしませんでしたが)。デッキCは全体面勝率5割の無難なデッキですが、デッキBは勝率にムラがあり、デッキAには3割、デッキBには5割、デッキCには7割と、対面によって勝率が異なります。対戦相手のデッキを3種類のランダムとすると、デッキBもデッキCもBO1勝率は50%で変わりありません。(自分視点での勝率のため、自分から見た勝率と相手から見た勝率は一致していません。)
これらのBO3勝率を計算してみます。
相手のBO3の組み合わせをランダムとすると、ABを使った時の勝率は約69%。ACを使った時の勝率は68%と、ACよりもABを使った時の方がより勝率が高くなっていることが分かります。
別のパターンも試してみましょう。
こちらはデッキAの勝率に少しムラを持たせました。相手のデッキAを2タテするぞ!という視点を考えると、Aを2タテしやすいACの組み合わせが一番勝率が高くなりそうですが、有利不利の激しいBを使ったABの組み合わせが一番勝率が高くなっています。
ですが、ここのBの勝率を0.4,0.5,0.6とする(勝率のムラが少ない)と、Aを2タテしやすいACの勝率がABの勝率を上回ります。
つまり、Aが『絶対に1本取れるデッキ』ではなく、少し勝率にムラがあるデッキの場合は、普通に2タテを意識した構成にした方が良い場合が多いです。
また、そもそも論として、Aが『絶対に1本取れるデッキ』ではなくても、勝率にムラがあるデッキを選択した方がBO3勝率が上がることは抑えておく必要がありますね。
BO3で2回投げる場合は必ずクラスの異なるデッキと戦うことになるので、2戦やって1戦勝ちやすい方がBO3勝率が高くなるのは当たり前ですね。
BCを使用した時の勝率が50.667%と、50%よりも高くなっていることからも見て取れます。
まとめ
世間的に『2回に1回勝てるデッキ』は《アマツエルフ》や《自然ウィッチ》のように、上振れ下振れが激しく運要素の高いデッキに対して使われるイメージが強いです。しかし、実際に正しいのはそのようなデッキではなく、『有利不利がはっきりしているデッキ』が『2回に1回勝てるデッキ』なのです。
ちなみに、自分はAのような一強デッキが存在している環境よりも、さまざまなクラスが強い群雄割拠環境の方が好きですね。
質問や間違い等あればご指摘ください。
ここまで見てくださった方ありがとうございました。
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超絶面白い画像が1枚貼ってあるのでぜひご覧ください。
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