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封蝋から作るペンダントの作り方入門

まえがき

封蝋(ふうろう)とはヨーロッパの家紋的なスタンプを、溶かした蠟の上からシールしたもののことです。
歴史的なことはアホなんで忘れました。
お好きな方もおるでしょうということで、その封蝋をペンダントにする方法をここに書き記します。
ドシドシ参考にされたし。


「これ」ができます

薔薇

完成形がこちら。
料理番組みたいに、「これ」を目指して頑張りましょう!というと分かりやすい。
今回は金属片を削って溶かしてくっつけて成型する方法ではなく、ロストワックス製法で説明します。

スタンプを押す

ばら

なんの変哲もないフランスで買ったスタンプを使います。
これに蠟を押すと、溝の形に成形できます。
基本はこれです。
細かなテクニックはありますが、基本はそれだけです。

ワックス溶かして上からキュッ

ワックス溶かす

熱したワックスを垂らして上からキュッ。
これで原型は完成です。
くどいようですが、細かなテクニックはあります。

業者に鋳造してもらう

これはサンドキャスティング(たぶん

鋳造に自信のある方はご自身でどうぞ。
お家でやれないこともないけれど、1000度以上の火器を使用することは賃貸借契約における通常使用外に充ので辞めた方が良いです。

生徒に丁寧解説している動画(英語

概ね、2週間程度で金属になって帰ってきます。
振込だったり代引きだったり様々ですが、前金制のところはないので電話、メール連絡で詳細を確認しましょう。
代引きは待っていればよいので初心者にもおすすめ。

研磨します

これは溶接

研磨します。
鋳造業者が仕上げの作業も兼ねているところがあります(有料)。
何でもおまかせすると青天井なので、自分がやりたくないなーと思うことは金の力で解決しましょう。

できあがり

できあがり

ネックレスチェーンを通すマルカンは後付けでもできますが、初心者はロウ材の時分から同じく蝋で成形したものをくっつけておきましょう。
多少不格好でも、後でペンチで調整できます。

補足

時が経つと右のようになる

真鍮は経年劣化に強いのが特徴です。
今回は時が経つとこうなりますよーをお知らせするために、強制的に時計の針を動かしてみた。
真鍮は酸化に強いが、燻液に漬けると右のような飴色になります。
重曹で擦ると左のような色に戻ります。
これがしばらく経った真鍮の色合いとほぼ同じです。
ゴールドっぽいのがお好きな方は気合を入れて磨き、そうでもないなーという方はほどほどで。

あとがき、あるいは注意点

冒頭でも申しあげたとおり、細かなテクニックはあります。
例えばひとつ。
シーリングスタンプで使うようなとろみのあるロウ材や、お仏壇の前に飾ってある蠟燭などは鋳造の際、燃焼不良を起こします。
業者からものすごく嫌われます。
ハードワックスは気泡が混じりやすいので、画像のように綺麗に封韻(シールした際の印影)にはなりません。

ということで、お勉強をしたい方は受講してくれてもかまわんよ(有料)。
そーいうのはいいんで、という方はショップまで。
わたしが作ったものをお求めください。

おつかれさまです。

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