「嫌ゴ福袋2024」感想

自作品を除く参加ゴーストの感想です。


SNSで出会った迂闊なあの子

既存ゴースト枠。
お触り厳禁。唐突に現れる黒服達あるいは店長。散っていったものがまた一人。
あまりにも理不尽な死がユーザに襲いかかるし、死のコレクションも充実。
ついでにゴースト紹介とファミレストークも充実。いやこっちが本来の要素な気もする。

ヘイミル・ロゥ

既存ゴースト枠。
雅趣あるゴーストだったはずというか、ちゃんと今でもそうではあるのだが、この企画バージョンはサーフェスがでかすぎる。
というか単純にサーフェスごとのサイズが違いすぎる。縦4000pxオーバーは表示しきれないし、縦横32pxは小さすぎる。
シェルのサイズが頻繁に変わるのでバルーンが行ったり来たりしてまともにトークが読めない。バルーンはどこだ。

それも犬

犬がいる気がする。いやこの真っ暗な和室にいるのは本当に犬なのか?
意味不明な数文字の羅列がゆっくり表示されるのも、全く意味が分からない長文を垂れ流されるのも、そしてダブルクリックメニューにも、ともかく「何か嫌」が詰まっている。
右クリックメニューはおかしなことになっているし、この言葉が通じそうで通じない感は怪異のようである。

飼い猫クロちゃん

バグってる! 仕様通りか意図した演出か、通常のゴーストではバグとされるものが詰まっている。
さくらスクリプトの打ち間違い、ジャンプ先の非存在、閉じていないカッコ、文字コードの設定間違い……などなど。
間違い探し感覚で辞書ファイルを見るのも楽しいかもしれない。

正月終了しろ

ついでにクリスマスともども爆発しろ! ということで楽しむ人々の裏側で頑張ってるゴースト。
サービス業のみならずインフラや医療など正月祝日問わず働く人々のおかげでこの現代社会は成り立っているんだなあ、と思いを馳せたいがそれはそれとして正月終了しろ。
気づいたら終了していた。何もしてないのに正月が終了した……。

大言井 虚太郎

ジョークを言う典型的アメリカ人のノリでひたすら嘘をつく。
明らかに嘘だと分かる嘘なので、いっそここまでくると清々しいかもしれない。
顔の見えないシェルの中身はトーク同様に嘘だらけの空っぽなのだろうか。

上空20000フィート

こういうシェルの遊び方があったか! と膝を打った。
ともかく縦長である。ドラッグして先を追っていくと妙なものが大量に出てくる。
辰年のめでたさもあるしその炎で焼かれた芋は大変美味なのではないか。
最後はそっかあ……と脱力すること請け合い。

家計簿はアクマと共に

家計簿をつけてくれる割に、トークではめちゃめちゃ出費を促してくる。
ジャンルごとにざっくりと月の累計額を記入する形で、試しに金額を入れてみると意外とここ出費多いな……などと思ったところでこのトークである。
そうだねQoLを上げるためには仕方ないよね! となってしまう。
無駄遣いを肯定するという点が嫌さでありアクマなのだろうか。

なき日の亡霊

ネガティブだがこちらが望めばどこまでも受け入れてくれる。それこそ死も。
終わってしまった何か、または狂ったユーザの見る幻。
亡くなった日なのか、無かった日なのか、透けて見えるものの中に答えはない。
その救いの無さが嫌さであり、そして愛の重さでもあるのだろうか。

進捗確認君

邪魔ー! 思わず声に出してしまった。
笑えるいい嫌さだ。確認されすぎて作業ができない。
矛盾した感じが一発ネタとしてうまくまとまっている。
だがせめて大人しくしててくれ。

山然にしき

他ゴーストの終了イベントを無理矢理発生させるゴースト……起動中の他ゴーストに任意さくらスクリプト実行させる魔法だ!
独自のsaoriを積みつつもその活用が終了さくらスクリプトを送りつけるのみという一点集中で、嫌さとしては程よいのかもしれない。
本人は絶妙にポンコツ感も漂うのがやってることとギャップありで、それくらいやるならもっと悪どくあれ……という嫌さも追加。

ペコちゃん

「腹もペコちゃんだし」とはかの井之頭五郎の迷言であるが、だからってこっちを腹もペコちゃん状態にしないでほしい。
しかもデスクトップ壁紙を変更するので画面いっぱいに飯テロされるという許されざる蛮行を行う。
しかしこの悪行は深夜のみであり、それ以外の時間はどうやらちょっとしたあるある嫌さを喋るのみであり、いや待ったむしろそのせいで余計に嫌さが際立っている気がする……。

ブラクラゲット

切り替えがゆっくりになり目に優しくなった古のブラクラ。
「お前はうにゅうだ」は煽り文言になるのか? なるかもしれへん。わいのおつむはうにゅう並や……。
デスクトップ背景を変更するのだが、地味に終了時に元の画像に戻してくれる優しさが染みる。
しかし騙されるな。悪人の見せる僅かな優しさが過大評価されるやつだ。

the_writer

研究所で飼育されていると思わしき何かに関する報告書の断片。
ホラーの文脈における怪しい資料は、その対象が実在し襲いかかってくるものである。
それは既に解き放たれている。それは既に増殖し活動している。それは既にあなたの後ろにいる。
嫌な何かを想像させられること、そしてこの表現に対しSCPというフォーマットを想像してしまう己の悲しさとミーム汚染こそ嫌さかもしれない。

ハロワマン

一発ネタにも程がある! 瞬間風速の高い嫌さを発揮してそのまま去っていく。
そしてちょうど正月はメンテナンス期間だったらしい。
ハロワも正月は休みなんかい! と思わず叫ぶところだった。

ごとん

嫌ゴとわかって起動しているのに非常に丁寧な注意書き。これもまた嫌さを事前に強調する新たな方法かもしれない。
理由もなく否応なしに襲いかかる理不尽さ。日常に急に走る亀裂に対し、独白で表される正常性バイアスに良い恐怖がある。
安全の象徴とも言える場所に発生する怪異と、それと相対したまま動けなくなっているユーザの状態は、本当に嫌としか言いようがない。

おかしなさんじのハロウィンピニャータ

本来はお菓子が詰まった楽しいくす玉。それが人の形を取ると倫理観が邪魔をする。
ちゃんと割って本来の役目を果たしても、最後の独白はあまりにも嫌な不穏さがある。
そして真価は割らずに終わらせた場合。次に起動したとき、もう用を成さないものに成り果てる。
壊しても、壊さなくても、ともかく嫌な気分にさせてくれる。

うにゅうのお弁当箱

お弁当のおかずを打ち上げるうにゅう……一言で表すとこうなるが、全く意味が分からないのが良い。
とりあえず竜田揚げの打ち上げ花火や~と思ってみたり、うにゅうにゅ動くうにゅうを見たりする。
あまり嫌ではないのでは? そういうことなのか? 嫌でないことが嫌さなのか?
我々はその謎を解明すべく、アマゾンの奥地へ飛ばした。竜田揚げを。


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