本が完成しました〜石川真理子先生の「本気の文章講座」を受講して〜
子どもの頃から文章を書くのが好きだった。
塾へ通わない代わりに1ヶ月に一冊本を買ってあげる
と母に言われ、毎月小説を買ってもらっていたのは小学五年生の頃だった。
自然の情景描写が美しい小説ばかりを選んでいた
またその頃、実家のトイレに藤城政治の絵のカレンダーが飾ってあった。
その絵はステンドグラスのような色彩が散りばめられた影絵で
小人や猫が登場し今にも動き出したり話し出したりしそうな絵だった。
その12枚の絵に12個の物語をつくると決めて、1年かけて書き、学校で発表した。
それからも日々の気づきや感じたことを詩にするなど毎日のように文章を書いて
高校生の時は自作のHPで公開していたこともあった。
「書く」ことは私を救ってきた。
どんな負の感情が湧いた時も「書く」ことで、今起きたことが私の人生においてどういう意味があったのかひと匙ずつ腹に収めてきた。
でも、大人になるにつれて
文章を書くなら
もっとたくさんの語彙を使い、人を唸らせるほどの豊かな表現をしなければ。
もっと人に役に立つ専門的な内容が書けるように知識をつけなければ。
色々な立場の人から読まれた場合を想定しても全く問題ないように書かなければ。
と難しく考えるようになってしまい、自由に書けなくなってきていた。
それなのに、まさか心の片隅で本を作りたいなどと思っているなんて
誰にも知られたくないことだった。
けれども、心の片隅で願っていることは、語らずとも天に届いてしまうらしい。
ここ数年多くの影響を受けてきた作家の石川真理子先生が文章講座を開講し、最終的には本を製作するという。
それを知った時、私の心臓は音が鳴りそうなほどにドキンと大きく動いた。
第六子の妊娠がわかったばかりで体調がどうなるかわからないという不安もあったし
その他にも受講できない理由をあげればいくつも思いついたのだが
それらをいくら並べ立てても
私の心は微動だにせず、石川真理子先生の文章講座を受講して本を製作すると頑なに決意していた。
仕事上、文章の書き方については
これまでにも様々な書籍で勉強してきたが、
石川真理子先生の文章講座が他のどんな講座とも決定的に違う点は
まずはじめに自分の中にどんな感覚があるのか?
自分の中に深く潜っていく手順を踏んだ点だった。
毎度文章を書く度に
自分の中にある感覚を表現するとしたらどんな言葉か?
心の中の感覚と言葉を擦り合わせて紡ぎ出された文章が
最終的には本となった。
この本の製作を通して
今この場面を文章に表現するとしたら?
と目の前の出来事に集中することを繰り返した。
すると、鳥の鳴き声も、天気も、周りの植物も
全てが今を効果的に表現するために必要な要素となり
今までないも同然だった身の周りのいろんなものが自分にとって意味を持ち始めた。
日々目を向けるものも変わっていき、それらは私の心をより豊かにした。
そうやって表現していくうちに、私には私にしか書けない文章がある。だってこの人生でこの感覚を感じているのは世界でたった一人私だけなのだから。
書きたい。
私は書くのが好きなんだ!
封印していた想いに気付いて涙した。
この本には、今の私だからこそ書ける内容を
封じ込めることができたと思う。
本の製作は妊娠中〜産後の期間だったので体調が優れずもっとこうしたかったのにできなかったという思いもあるが、その思いも良い意味で綴じ込んだ。
講座で発見したたくさんの課題にこれからも引き続き取り組んでいきたい。
***
出来上がった本はこちらです。
「なないろの記」
全員が本気で向き合った結果
心深くに響く一冊となりました。
誰もが自分にしか書けない文章があるし
一人一人の人生経験はまさに読み応えのある小説だと思いました。
本について語ればキリがありませんが
言葉を連ねるほど言いたいことから遠ざかってしまう気がして書けません。
私はどの方の作品も涙しました・・・
石川真理子先生がご作成された本の紹介動画をよかったらご覧ください。
***
石川真理子先生の文章講座第二期が開講されるそうです。
4月25日(火)、26日(水)にはプレセミナーが開催されます。
ご興味ある方はぜひ先行案内にご登録ください。
https://mariko-bushido.jp/archives/3701