【VALORANT】世界大会のデータを使用した人数状況別の勝率分析
こんにちは。VALORANTでは5-2や4-1の人数有利の状況で1人で積極的にキルを狙いにいくことを「甘え」と言うことがあります。
しかし稀にその甘えからラウンドを取得されることがあります。本来取得できるはずのラウンドを逃してしまうのはこのゲームにおいて致命的です。
このようなアクシデントを未然に防ぐためは、いかなる状況においても甘えないことが重要なのはもちろんですが、それってなかなか難しいですよね。
そこで今回は「甘えてもいい状況」と「甘えてはいけない状況」を人数状況別の勝率から分析してみたいと思います。
結果だけ気になる方は目次から「まとめ」まで飛ぶことも可能です。
使用したデータ
今回使用したデータは2022年に行われたVCTの世界大会(VALORANT Masters Reykjavík, VCT Stage2 Masters Copenhagen,VALORANT Champions 2022 Istanbul)の1946ラウンド分のデータを使用します。
分析
人数状況別の勝率
まずは人数状況別の勝率を見てみましょう。
上の表がAttackerで下の表がDefenderの勝率です。
当たり前ですが敵の人数が減ると勝率は上がり、味方の人数が減ると勝率は下がります。
判断基準
甘えてもいいかを判断する基準として、ある人数有利の状況から1人が勝負した時に勝った時得られる報酬(勝率がどの程度上昇するか)と負けた時に課される罰則(勝率がどの程度低減するか)の比を計算します。
少々分かりづらいので例を一つ挙げます。
ディフェンダー側が3人、アタッカー側が4人の状況を考えます。(簡略するためこのような状況を3-4と表記します)
この時アタッカー側の勝率は73.05%です。ここから2-4になった時と3-3になった時の勝率を考えます。2-4の時はアタッカー側の勝率は90.65%(17.6%↑)で、3-3でのアタッカー側の勝率は50.80%(22.25%↓)です。この時先ほど紹介した比は以下のように計算されます。
17.6% ÷ 22.25% ≒ 0.79
この値が1より小さい時は、リターンよりリスクが大きいため甘えてはいけないと判断します。1より大きい時はリターンの方大きいため甘えても良いと言えます。
甘えてもいい状況と甘えてはいけない状況
アタッカーとディフェンダーのそれぞれで人数有利の時に先ほどの比を計算すると以下のようになります。
すべて1を下回りました。そうです。人数有利の時に甘えていい状況なんてありません。
と結論づけたいところではありますが、もう少し考えてみます。
比が0.85以上1未満の時は「リターンよりリスクの方が少しだけ大きい」状況です。この時を「強いて言うなら甘えてもいい状況」としてあげます。全国の甘えたい人たちへの最大限の譲歩です。
そうすると上の表でオレンジ色の部分は「強いて言うなら甘えてもいい状況」となります。今回はこれを甘えてもいい状況として結論づけたいと思います。
まとめ
今回は甘えてもいい状況と甘えてはいけない状況の判別について2022年に行われた世界大会のデータを用いて分析を行いました。
まとめとして
と言えます。この結果をもとにこれまで頻繁に甘えていた人は、自分の立ち回りなどを見直してみると良いかもしれません。
以前にも世界大会のデータを使用して分析を行っているのでよければそちらも読んでもらえると嬉しいです。
これからもVALORANTに関する気になることや分析した結果を記事にしていきますのでよかったらnoteやTwitterのフォローをよろしくお願いします!それでは。