秋起こしで煩悩よさらば
ものすごいことを発見したかもしれない。
「稲刈り後の田んぼに残った株田を抜くと、煩悩が消える。This is 除夜の鐘」
独自のセオリーを編み出したことに浮かれているようでは煩悩が完全に消えるわけでは無さそうだ。
「秋起こし」というのは、稲刈りが終わった田んぼを秋のうちに耕耘(こううん)すること。
有機物の腐熟を促進し、窒素飢餓やガス害(ワキ)を軽減して春先の作業の効率・効果を向上させることができます。
土中の微生物の力で有機物の分解が行われるため、なるべく暑い時期(気温15度ぐらいまで)に行うのが良いそう。何なら、稲刈り直後でも良い。善は急げとでもいえますね。
今回実施したのは12月中旬。
場所は大阪唯一の村”千早赤阪村の棚田”
ここでも、棚田保全活動としてお米づくりをさせていただいている。有難い!
千早赤阪村は比較的暖かい場所なので冬だけど「セーフ!!」ということにして、耕耘を仕上げる。
稲刈り後、植わったままの”株田(かぶた)”が耕耘機でぽこぽこと掘り返される。
ひっこ抜かれる株田を見るのが面白くなり、夢中で1日を過ごした。
「メリメリッ」と土から剥がれる感じがくせになる。
この掘り返される感じが、煩悩が消えてゆく様ととても重なる。
どの植物もそうですが、土中には想像よりもしっかりと根を張らせています。
しかし、稲刈りが済んだ後はもはやお役御免。
株田も根を張ったままではしんどいであろう。
”土に還りたい”という訴えのフォルムにさえ見えてくる。
ふむふむ。ならば私が楽にしてやろうではないか。
漉き込まれた株田は、来年の肥料・土になります。
素晴らしい循環。
来年は無肥料でも十分に育つのではないかと思ってみたり。
全ての段を耕せました!越冬準備ばっちりです。
イノシシの糞も見事に漉き込まれました。
田の神様に感謝。
今年も無事に実りました。
収穫が終わった田んぼは、一度神様にお返しするというイメージがあります。
お借りした場所をきちんとしてお返しする。
来年の五穀豊穣を祈って新年を迎えます。