【試合観戦記】 6/14広島1-0楽天:球団史上2人目。神の子に並んだ早川隆久“魂震える”10回11K零封の快投劇
ファンの心を震わせた早川隆久の快投劇
杜の都で今年初めての真夏日を記録した日の夜は、延長11回まで緊迫した攻防が繰り広げられた。
しかし、あっという間の3時間27分だったのも事実。5回までの前半戦が終わったときには時計の針は19時16分を指していた。
とくに楽天先発の早川隆久が終始テンポの良い快投だった。
自己最長10回・自己最多11奪三振を記録したが、3球三振4人、4球三振3人、6球三振4人と省エネでKを積み重ねた。
といったぐあいに、相手打線の早打ち傾向ともあいまって、省エネさくさく投球だった。
下記表が示すように、この日は2ストライク以降に粘られたファウルは4本のみ、追い込んでからのボール球も9球と少なく、ストライク先行のゾーン勝負が徹底できていた。それだけ、ストレートにも変化球にも(とくに落ちる球)球威、キレがあった。
それにしても、延長10回まで投げきった光景は鳥肌モノだった。
あの姿をみて、近年は早川には辛口のしばかわも、彼を遂にエースと呼びたくなる衝動に駆られている。
(二桁勝利もしくは規定投球回をクリアしたら、エースと堂々呼びたい)
下記表に書き出したように、楽天歴代先発投手が10回以上を投げた例は、有銘188球を皮切りに、一場、岩隈、田中、早川の5人9例を数える。
そのなか、延長10回以上を無失点に抑えたのは、網掛けした田中3例と本戦早川だけになる。
いっぽう、10回快投・奮闘も報われずにチームが負けたのは、2009年8/25西武戦の岩隈と本戦早川のこれまた2例だけ。
いずれにせよ球団記録に名を残す快投になった。
そしてこれは調べてないが、先発が10回以上投げた途中で捕手が変わった例はおそらく球団史上初でなかろうか。
スコアレスの難しさありながらも、9回から2イニング早川をリードした石原も、快投に水を差さなくてよかった。太田と違い、投手の投げたい球(が打者にとって嫌な球とは限らないのだが)を投げさせていくのが基本線のツヨシだからこそ、できたと言えそうだ。
じつは・・・(続く)
ここから先は
¥ 100
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。