米国の新大統領は、「移民が猫を食べている」「不法移民で悪い遺伝子が流入」など誤情報すら織り交ぜながら、公然と移民排斥を主張しています。”少数派の権利の尊重(Respect for the Minority Rights) ”という民主主義の基本原則にも反するようなこのような主張がなぜ多くの国民の支持を得るのでしょうか。 その根底には、貧富の差が拡大し、生活水準が以前よりも低下した大衆の、政治エリート(Political Elite)に対する怒りや不満、フラストレーション(Citizen's anger, dissatisfaction, frustration)”があるように思います。 政治エリートたちは、人権尊重や民主主義といった大義を振りかざしながら、自分達のためには何もしてきてくれなかったというのです。このため、ポピュリズムの下ではこれまでの人権尊重や民主主義といった正論を言ったところで通用しません。ポピュリズムの台頭⇒民主主義の脅威がここで結びつくわけです。
その他に自分なりに考えるポピュリズムの台頭の理由は、混沌・複雑化する世界情勢です。冷戦時代の資本主義vs社会主義のような単純構造ではなく、近年社会は非常に複雑化しています。そのような中で、ポピュリズムのリーダーは”反移民(anti-immigration)”"自国第一主義(my country first)"など分かりやすいストレートな政策を掲げるので、大衆に受けやすいということです。
なお、「In recent years, economic inequality is widening. Many people are struggling with low wages and high living costs, while a small handful of wealthy individuals are getting richer」このくだりは他のテーマでもフル活用します。覚えておくととても便利です。