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たまに想い出す会いたい人
私がたまに想い出して無性に会いたいと思う相手。
それは、新卒で入った会社でお世話になった上司。
ベコさんと呼ぼうかな。
営業所のNo.2で、50代後半とかだったのかなぁー。
テキパキ仕事をこなして、誰もが認めるすごい人。
江戸っ子気質で、ちょっと口が悪い。
意地悪を言うとき、イタズラっ子みたいに“ニシシ”と笑う顔。
憎めない、とても愛がある人でした。
最初は怖くて、話に行くことも躊躇ってたけど。
徐々に話せるようになって、冗談を言える仲にまで。
今思えば、だいぶ生意気な新人だったろうな。
お願いや相談したら即行動で、とても助けてもらった。
ベコさんから褒められたら、心の中でガッツポーズして喜んだなぁ。
入社して2年半経った頃に、私が別の営業所へ異動となり、離れ離れに。あの時は寂しかった。
ベコさんは、早く行っちまえ‼︎って笑いながら言ってたけど。笑
その2年後に、新しい営業所に異動となり、再会。
まぢで嬉しかった‼︎
私はひさびさで恥ずかしくて緊張してたけど…。
あっちは変わらずの笑顔でニヤニヤしてた。
驚いたのは、私のことを下の名前で“〇〇ちゃん”と呼んだこと‼︎笑
同期の女の子が、私のことをそう呼んでたからうつったらしい。
営業所全体がバタバタで大変な日々が続きましたが、それでもベコさんは変わらず、さりげなく皆んなのフォローをしてくれました。
仕事も落ち着き始めた頃、
めずらしく、ベコさんが2.3日ぐらいだったかな…
欠勤が続きました。
そのあと、ひさびさに出勤したベコさん。
いつもと何も変わらずで、元気そうで皆んなで一安心。
その日のお昼前ぐらいに、コピーをとりながら外を眺めてたら、上履きを持って駐車場へ歩いて行くベコさんの姿。
『あれ?病み上がりだから早退かな?』って皆んなで話していました。
その日の勤務終了前に、所長から
“ベコさんは今日で退職となります”と報告が。
事務所のメンバーは、突然のことに“なんで?”と。
そういえば、お昼に上履き持ってて変だったもんね、とザワザワ。
詳しいことは伝えられませんでしたが、
“病気が見つかり入院することになった”とのことでした。
長年お世話になったベコさんに、お礼も言えないままお別れとなり、皆んな泣くのを堪えてたことを思い出します。
それと同時に、駐車場に向かってるベコさんに思いっきり叫べばよかったと後悔しました。
でも、恥ずかしがり屋で目立つのが嫌いだったベコさんらしい最後だったと思います。
そのあと、どうしてもお礼を伝えたかった私達は、皆んなでメッセージを書いて、所長へ託しました。
ベコさんからの返事はなかったと思います。
それから10年以上経ちますが、たまに“どうしてるんだろう。”と思う時があります。
会いたい気持ちもありますが、“元気に生きていてくれたらそれが何より”。
ベコさん。
私は、だいぶ大人になり、その会社を退職し、人生迷子になりながらも頑張って生きてますよー‼︎
今日は、ベコさんに無性に会いたくなった日でした。