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環境が私たちのこころに与える影響 〜 病院で感じたこと

先日、義理の父の入院手続きに立ち会ったときのこと。
病棟の看護師さんが、義父の日常の様子を知るために、私にいくつか質問をしてきました。

「食事はどうされていますか?」
「排泄の状況は?」

病棟のナースステーション前、そして外来にはたくさんの人。
人が行き交い、あわただしく会話が飛び交う空間の中で、看護師さんの質問に答える。
そんな状況でふと、私は思いました。

「こういう環境だと、落ち着いて話すのが難しいな」

環境は私たちの「話しやすさ」を左右する

個人情報という視点はもちろんなのですが、それを抜きにしても、ざわざわした場所では、頭が整理できず、言葉もスムーズに出てこない。
反対に、静かで落ち着いた場所では、気持ちが落ち着き、じっくり考えながら話すことができる。

これは、トラウマを抱えている人にとって特に重要なことだと思います。
トラウマの影響を受けている人は、自分の気持ちや経験を話すときに「安心できる環境」でないと、うまく言葉にできなかったり、心がざわついてしまったりすることがあるのです。

たとえば、カウンセリングやセラピーの場でも、

  • 無機質な空間で、机を挟んで向き合うより、リラックスできる場所の方が話しやすい

  • セラピストの表情や声のトーンも、安心感に影響を与える

  • 相談する側も「安心できる環境」を選ぶことが大切

「どこで話すか」も、私たちの心の安全にとって大きな意味を持つのです。

「安心できる環境」は人によって違う

とはいえ、どんな環境が「話しやすいか」は人によって異なります。

  • 静かなカフェのような場所が落ち着く人もいれば、少し音がある方が安心する人もいる

  • 直接対面よりも、オンラインの方が話しやすい人もいる

  • 誰かと一緒の場が安心できる人もいれば、一人でじっくり話したい人もいる

「どんな環境が自分にとって安心できるか?」を知ることが大事。
そして、可能な範囲で「話しやすい環境」を選ぶことも、自分を大切にするひとつの方法なのではないでしょうか。

環境を整えるだけで、心は変わる

人は「環境」によって無意識のうちに緊張したり、安心したりしています。
だからこそ、できる範囲で「心が落ち着く環境」を意識することが大切です。

たとえば…
✅ ザワザワした場所で落ち着かないとき → 静かな場所に移動する、イヤホンで落ち着く音楽を流す
✅ 仕事や家事で心がざわつくとき → 温かい飲み物を用意して、リラックスできる空間を作る
✅ 相談やカウンセリングを受けるとき → 自分が安心できる場所や方法を選ぶ(対面・オンラインなど)

「どこで、どんなふうに話すか」を工夫するだけで、話しやすさも、心の安心感も変わってくるのです。

今回の病院での体験を通じて、改めて「環境が人の心に与える影響の大きさ」を実感しました。

自分に合った「安心できる場」を選ぼう

  • 環境は私たちの心に大きな影響を与える

  • ザワザワした場所では話しにくく、落ち着ける環境では心が整理される

  • トラウマを抱える人は特に「安心できる場」を選ぶことが大切

  • 自分にとってどんな環境が安心できるのかを知り、意識して整える

話しやすい環境は、人それぞれ。
だからこそ、「自分にとって安心できる場所」を選ぶことは、セルフケアのひとつなのかもしれません。

あなたにとって、安心できる場所はどこですか?

それでは今日も一日、こころもからだも笑顔でお過ごし下さい🎶
カウンセリングオフィスSORA


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