自分の味方
母親から連絡があった。
どうやら昨年から入退院を繰り返していた父親が再入院したとの事だった。
もしかしたらもう長くはなく出来るだけ顔を出してあげて欲しいとの事だった。
電話口の母の声は少し震えている様に感じた。
僕は変わった対応する事なくいつも通りに接していたのだが、父親の事を思い出していた。
生きていると色んな人と知り合って自分の事を助けてくれたり、気遣ってくれる。
そんな中でも自分の一番の理解者、一番の味方でいてくれた両親。
どんな時も思いやりを持って接してくれていたし、どんな時も味方でいてくれた。
元彼女の事を引きずっている僕にとっては、今この状況はまた心を引き裂かれるぐらい辛い気持ちになってしまった。
切っても切れない血の繋がりを持った両親に僕は何かをしてあげれてただろうか?
ずっとそばにいてくれているから心を抉るような言葉を投げかけた事もあった。
本当は1番大切にしないといけないのに、
人ってそうなんだよな、思いとは裏腹にその時の感情で本当は思っても見ない事を言ってしまう。
思えば僕のこれまでの人生、後悔ばかりだった。
本当はそうじゃないのに。
元彼女の事もあるけど、最近人と人との繋がりを大切にすると決めて過ごしてきたけど、遅いよな。
元彼女から沢山のことを教えられた。
その事を今後大切にしていくと決めたんだ。
遅くても良い、手遅れでも良い。
どんな人にも、大切な人にも、自分の本当を真っ直ぐに伝えていく、伝えれる間に伝えていく。
なので、時間がある時は、元彼女に対してもしていた会いに行く事、それだけで満足しないで自分の思いを伝えていくそんな事をしようと思う。
ここが僕の人としての真価が問われてる気がする。
自分の為、人の為に、出来る事、精一杯やっていこうと思う。
僕よりも長生きして欲しい両親の事を思いながら、明日恥ずかしいけど思いを持ってお見舞いに行くよ。
産んで良かった、育てて良かった、自分達の子供で良かった、そう思ってもらえる様に少しずつだけど親孝行していかないとな。
遅くなってごめんね。
僕はあなた達の生きてきた証です。
あなた達の子供で幸せだよ。