「海のふた」 よしもとばなな
私はよしもとばななさんの本がとても好きで、普段から一番読んでいるのだが、noteにあげるのははじめてだ。
この本は図書館をうろうろしているときになぜか巡り合えた本で、長く日に当たるところに置かれていたせいなのか、背表紙が真っ白になっているので、一見だれのなんという本なのかわからない。
けれどすうっと惹かれていって、手に取って見てみるとよしもとばななさんのだったので即決で借りてみた。
この本は、何気ない毎日の淡々とした生活にこそ、本来の生きる姿があることを伝えている本に思えた。
今の時代、自分では気づかないうちに、本来重要でない、いろんなことに惑わされ、飲み込まれながら生きていってしまうことが増えた。
けれど、自分がそれを重要かそうでないか判別し、きちんと自分で決めた道を歩んでいけば、本来の生きる輝きを取り戻し、それが人と人の間をつないで広がっていく。
現実に、あきれることも、うんざりすることも、たくさんある世の中だけど、自分のみる世界を変えれば、美しい世界で暮らすことだってできる。
私にとっての美しい世界ってどんなものなんだろうか。