富士急行線下吉田駅 ブルートレイン富士の車内公開に行く
(2021年11月撮影)
今から10年くらい前に、
山梨県富士吉田市の富士急行線下吉田駅に
かつてJRにて使用されたブルートレインが
保存され、辺りが
「下吉田ブルートレインテラス」として
整備された。
富士急行線にブルートレインが走ったことは
無く、どういう目的なのか当時は
分からなかったが、近年の感染症流行に伴い
週末に実施されていた車内公開が
しばらく中止になっていた。
そんな中、ネットニュースにて
一日だけ車内公開が再開されると聞き、
このご時世、滅多にない機会だと思い、
ネット経由で申込みをした。
都心から鈍行で、
中央線と富士急行線を乗り継いで、
下吉田駅に到着。
都心から2時間くらいかかった。
下吉田駅の付近は、
インバウンドに人気だった
五重塔(忠霊塔)がある
新倉山浅間公園もある。
そしてお目当ての
ブルートレイン富士へ。
付近の案内板によると、
この実車と同形式のブルートレイン車両が
東京と九州を結ぶ寝台特急「富士」に
使用されていたという。
ブルートレインのそばで受付を済ませて、
メインの車内探索を行う。
車内は、開放型B寝台が並び
長い間車内公開を見合わせていたので、
かなり綺麗な状態だった。
しかしその分、中を歩くと
少しミシミシと音がして、年季を感じさせた。
下吉田ブルートレインテラスには、
14系の他にも、夜行列車ゆかりの車両が
展示されており、せっかくなので
それらも観ることにする。
まずはカットモデルの169系。
昭和期に都心から、
オールナイトスケートリンク
(現在の富士急ハイランドの前身)まで
行楽客を運ぶ臨時夜行列車に使用された
165系の姉妹車である。
続いて2000系車両。
展望車付きの外見からは想像もつかないが、
この車両の種車も、先程の165系姉妹車である
167系電車である。
次に5000系車両。
この車両は富士急行線の自社発注車である。
富士急行線では、これも昭和期に中央本線にて
運転されていた有名な「山岳夜行」列車に
大月駅で接続していた自社完結の
「ハイキング夜行」列車も運転されていた。
確証は無いが、この車両もその夜行に
使用されていたかも知れない。
一通り、探索を済ませたら、
暗くもなってきたので帰路につくことにする。
帰り際の下吉田駅ホームから、
手前味噌だが、ブルートレイン富士と富士山の
良い組み合わせの写真が撮れた。
そして、富士急行線とJR中央線の
直通特急である富士回遊号にて、
一気に帰った。
私は現役時代のブルートレインに
乗ったことは少ないながら有るのだが、
どちらかというと馴染みがあるのは
ムーンライト等の座席夜行列車で、
今回のブルートレインには思ったより
ノスタルジーを感じなかった。
しかし、このB寝台車両の中で
もっと多くの一晩を過ごしていたら、
とても良い思い出になっていただろうな、
とも思った。
感染症が落ち着いたら、
再びこのブルートレイン富士の車内を公開し、
願わくば泊まれたら良いな、と
最後に感じながら帰京したのであった。
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