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私の不幸な過去を変えた理想の人
私は幼少期、祖父母と寝食を共にしていました。両親と弟、妹と同じ屋根の下で暮らしていたのですが、旅行に行った時と本当に体調がヤバイ病気の時しか両親たちと同じ部屋で寝ることは許されませんでした。
じゃあ祖父母はどうだったかというと、祖父は厳格な人で祖母は大正生まれにしては珍しく60歳の定年まで働いていた気難しい人でした。2人にも遊んでもらった記憶はありません。
大人になって過去を振り返ることがある度に、だから私は不幸。だから私は愛されない。そう思っていました。
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人間の人格形成は3歳くらいに土台が作られて、10歳くらいに確定するそうです。なんとなくですが、このことを知っていた私は常にビクビクしていました。両親の愛情を知らず、弟、妹が羨ましくねたんでいて、祖父母は私から見てイジワルで冷たい人で、私はどんな人格なのか?自分の本性を知るのが怖かった時期もあったからです。
月日は流れアラフォーになった頃、お勤めをしながらアロマの自宅サロン開業のために準備していたことがありました。資格も取って少しずつ準備するのですが、マーケティングとか知らずにビジネスを始める人(私自身)にあるあるなのですが、形から入っちゃうんですよね 笑!
名刺作ったり、ロゴマーク作ったり♪それには「サロン名」が必要です。でもなぜかサロン名は決まっていたのです。遠い記憶から私に理想の生き方を教えてくれた人の名前を絶対につけようと、サロンをやろうと思ったときから無意識に決めていました。
その人は両親でも祖父母でも弟妹でもない、もうひとりの家族である曾祖母、ひいおばあちゃんです。ひいおばあちゃんの名前はひらがなで「はるの」でしたので、サロン名はハワイ語で表記して「haluno」としたのです。
子どもの頃には気づかなかったのですが、思い起こせば私はひいおばあちゃんにいつも遊んでもらっていました。私が12歳になってすぐに、ひいおばあちゃんは亡くなりました。そうなんです!人格形成の時期に私は、今まで出会った誰よりも尊敬している、ひいおばあちゃんに育てられていたんです。
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明治生まれのひいおばあちゃんは♪
明治の女性には珍しく文字の読み書きがとても上手でした。
ひいおばあちゃんが亡くなったとき、私の母が泣いていたら「泣かんでもいい!おじいさんは自分の人生をちゃんと生きたんだから」と言ったそうです。
ひいおばあちゃんは亡くなるまで社会とつながっていました。
藁で作った鳥の巣をインコを売っている今で言うペットショップに納品したり、古くなったタオルを手縫いのぞうきんにして保育園に寄付したり、母の内職を手伝ったりしていたのです。ひいおばあちゃんは週に一回女子会を開いていました。
近所のお寺へお菓子とお茶を乳母車(ベビーカーの昔版)に入れて毎週月曜の朝5時から同世代の女子たちとおしゃべりを楽しんでいました。女子会用のお菓子を買いに行くときは、私を誘ってくれて自分のお小遣いから私にも菓子パンを買ってくれました。
ひいおばあちゃんの昔話(ノンフィクション)はいつも笑い話でした。戦争真っただ中に生きた人とは思えない、笑える体験談をいつも楽しみにしていました。
ひいおばあちゃんはある日の夜、珍しくご飯をおかわりして元気におやすみって寝室へ向かいました。翌早朝、まるで眠るように静かに亡くなりました。12月30日のことです。
悲しむ間もなく翌日の大みそかにお葬式をして、新年を迎えました。喪中はがきを出すこともなく、小学生最後のお友達からの年賀状が届く私の楽しみを奪うこともなく、前夜にご飯2杯食べて天国に行く体力をしっかりつけて旅立ちました。
亡くなる前日まで元気で、いつも笑っていて、遺影もにっこにこスマイルのかっこよそぎる理想の人です。私はそんな素晴らしい人に育てられていたことを何十年も忘れていました。
なのでサロン名のhalunoは、ひいおばあちゃんのような理想の生き方、旅立ち方を目指すという意味が込められていました。その思いは今のビジネスのビジョンにも反映されています。
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幼少期の人格形成がどれほど人生に影響するのか分かりませんが、10才までの自分も含めてずっと不幸と思い込んでいる人が、何十年経った今も生きているなら、それは必ず誰かに愛されています。でないと10歳まで生きられないからです。
「愛される」ってことに固定観念があると、気づきにくくなります。でも繰り返しになりますが、生きて今までこの世に存在しているなら、必ず誰かに愛されています。それは自分が理想とする愛され方ではなかったかもしれません。産みの親ではなかったかもしれません。でも必ずです。
それに気づくと、今の自分にもいい影響がもらえますが、不幸だと思っていた過去が全く別の世界として生まれ変わります。つまり過去は「気づくこと」で、いくらでも変えられるのです。
よかったら瞑想も取り入れて第4チャクラを整えてみてください。愛するってどういうことか分からない、という人にもおススメです。