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本来のチカラを思い出す【リーダー編セルフマーケティング⑤】

こんにちは!人間力アップマーケターのyogoです。
以下は「セルフマーケティングで人間力を高める」をテーマに、ストーリー仕立てでお伝えするリーダー編の第5回目最終回です。

[主な登場人物]

主人公:旅行会社海援隊ツアーズ支店長 沢村創
メンター:沢村の元同期 中根雪江

[前回のあらすじ]

旅行会社支店長の沢村は、仕事の悩みを相談していた元同僚の中根のアドバイスで、無断欠勤中で連絡の取れない部下の佐々木に大きな期待と重すぎる負荷をかけていたと自覚する。まずは佐々木や他の部下との距離を縮めるために、それぞれと話し合いの場を設けてみることで一件落着した。が。

【再びコワーキングスペースへ】

沢村の心の声:カッコ悪い・・・。が、しかし背に腹は代えられない。まさか、あいつらがあんなになんも意見を持ってないなんて、思ってもみなかったもんな~。あの支店、問題しかないな。誰か代わりにやってくんないかな~?

沢村:中根!ほんっと悪い!休日を満喫しろよ、なんて言ったのに、また呼び出して…。

中根:想定内だからいいよ!

沢村:なんで分かったんだ?先週の時点で予定空けとくって言ってたし。ホントにエスパーか?

中根:んなわけないでしょ!私のお客さん、みんなそうだからだよ。

沢村:そう?そうって?

中根:話し合いが上手くいかなかったんでしょ?

沢村:そう!そうなんだよー。あいつらほんっとに、なんも考えてないってゆーか、自分の意見ってものがないんだよな。なに聞いても「別に…。」とか、「どうですかね?」「特にないです。」みたいに言うんだぜ!

中根:それは沢村くんの質問の仕方に問題があるんだよ。

沢村:はっ?俺?いやいや、俺はちゃんと最近どうだ?とか、なんか困ってることないか?なんて親身に聞いたんだけど?

中根:今までガミガミ言ってた上司が、急にそんなこと言っても怪しまれるだけだよ。

沢村:うっ、そ、そうか…。やさしく聞いたつもりなんだけどな。で、中根のお客さんもみんなそうって、みんなも同じような質問をしてるってことなのか?

中根:うん、99.99%くらいはそうだね。

沢村:全員ってことな。けど仕事の状況とか悩み以外になに聞くんだよ。プライベートの話は今、コンプラとかうるさいから気軽には聞けないんだぞ!

中根:そうだよね。

沢村:じゃあ、なに聞きゃいいんだよ。

中根:そうだな、たとえば沢村くんの所に航空チケットを今から一番早い便で取って!というお客さんが2人来ました。一人はとにかく急いでいるからアメリカならどこ到着でもいい!と言い、もう一人はどこ到着でもいいけど、本当の行き先はニューヨークと言っています。どちらから探してあげますか?

沢村:そんなもん、早いもん勝ちだろ!

中根:全く同じタイミングで言われたら?

沢村:乗り継ぎでもいいからケネディ空港まで行ける所から探すけど、だから?

中根:目的地が明確な方からってことだよね。これ、個人面談でも問題解決でもミーティングでも同じなんだけど、まずは、なぜこれをするのか?なにが目的なのか?を明確にすることが先決。話し合いって相手が目上であればあるほど緊張するのよ、なんのことか分かんないから。

沢村:そうか、確かに!俺も急に本社から呼び出し食らったらビクビクで、質問も耳に入ってこないかもな!(笑)

中根:はは、まあ、そういうこと。だから、この話し合いはなんのためなのか?ということを最初に話してあげること、そして、最も重要なのが!

沢村:重要なのが・・・?

中根:沢村くんが、支店でなにを目指したいか?を明確にすること。

沢村:えっ?そっち?あいつらじゃなくて、俺がどうしたいかなの?

中根:当たり前じゃん!支店長ってことはリーダーでしょ?リーダーが目的を持っている組織とそうでない組織では、働く他の従業員の仕事に対する姿勢も全く違ってくるんだよ。社風ってトップで変わるでしょ?

沢村:そうか!それなら、心豊かな旅のお手伝いのための~、

中根:それは会社のでしょ!そうじゃなくて沢村くん自身は?あなたが支店のみんなで創っていきたい職場は?

沢村:・・・そんなこと考えたことなかった。数字をこなして、とにかく本社に目をつけられない程度の成績にしてってことしか頭になかったな。

中根:私と最初に話した時、坂本くん(沢村の部下)が私と話して変わったからって言ってたよね。坂本くんが変わったのは、これなんだよ。自分個人の目的を見つけたからなの。それがみんながもともと持っている「本来のチカラ」。

※沢村の部下である坂本のエピソードは下のリンクからどうぞ。

沢村:本来のチカラ・・・か。

中根:そう。こうしたい、こんな風になりたい、って自分の目的を見つけると、そこへ向かおうとするチカラも思い出す。本当はみんなそれぞれに願望を持っているから、それさえ見つければ辿り着こうというチカラもちゃんと思い出すの。それを部下にも思い出してもらうための話し合いをするのも、リーダーの仕事のひとつだと思うんだ。

沢村:なるほどな!でも、それはなかなかテクニックのいることだよな。

中根:確かにそうかも。多くの人が仕事で考えることって、さっき沢村くんが言ったような数字のことや怒られないようになんてこと。でも、そうすると本来の仕事の楽しさとかやりがいって感じられないでしょ。だから自分はどうして行きたいのか?って考えることが重要で、それを一緒に見つけるのが私の今の仕事なの。

沢村:そっか~、中根はやりがいのある仕事をしてんだな!

中根:まあ、そういうことだね♪

沢村:時間かかるけど、まずは自分がどうして行きたいか?そして無断欠勤中の佐々木も含めて、あいつらのどうして行きたいか?を聞いてみるよ。

(リーダー編セルフマーケティング)おわり

【コラム】
誰もが持っている本来のチカラ

毎日が同じことの繰り返しだったり、上司の指示待ちで大きなストレスを抱えていたりすると、本来、自分が持っている素晴らしい能力に気づく時間も余裕もなくなってしまいます。

ですが、本当は誰もが何かしらの願望を持っています。それは必ずしも世の中が納得するような大きな願望ではないかもしれません。むしろ、そんな大きな願望を持っている人は稀です。

願望はそのサイズの大小に関わらず、すべての人が持っています。願望を自分で自覚して、それを叶えたいと本気で思ったとき、願望は現実へ向けて舵を取り始めます。実は本気で願えば勝手に舵を取り始めるのが、すべての人が持っている眠れる能力なのです。

それを呼び起こすためにも、本気で願っていることはなんなのか?を、自分自身で知ることが重要になってきます。

もちろん、まずは日常生活の中や趣味などで本当の願望を探すというのもアリなのですが、私がおススメするのは、まず仕事の中での小さな願望を見つけることです。なぜなら最も多くの時間を費やすのが「仕事の時間」である人が、圧倒的に多いからです。

ここでいう仕事というのは、子どもであれば学校へ行くことかもしれません。(すべての人がそうとは限りません。)専業主婦であれば、家事や育児、介護などと考えられます。生きて行くための行動=仕事、と考えていただくと分かりやすいかもしれません。

一日の間でも一番多くの時間を費やす「仕事」で、本気の願望を見つけることができれば、私たちが持っている「本来のチカラ」を活かすことができます。それによって、

仕事=生きがいや活力の素
仕事=遊びや冒険、趣味、仲間、つながり
仕事=喜びや幸せ


など、仕事は生活のためにしなければならないこと、ではなく、仕事が自分を成長させ生活にも活かしていけること、となり、人生全体を豊かにしていく道筋を見つけることができるのです。

コラム:誰もが持っている本来のチカラ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

①リーダー編セルフマーケティング

②リーダー編セルフマーケティング

③リーダー編セルフマーケティング

④リーダー編セルフマーケティング

お時間ある方は「仕事も人生も思い通りに輝くセルフマーケティング」から読んでいただくとより分かりやすいです。よかったら読んでみてください。

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