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本当の願望を知ることから始める

まずはどう在りたいか?が重要

これは自分を人生の経営者と考えて、望む最高の人生を自分らしく明るい人間関係と共に生きるためのヒントを、私の経験をアレンジして会話形式でお伝えするオリジナルストーリーです。

[主な登場人物]
主人公:佐々木只美(コミュニティ運営会社で研修中)
メンター:中根雪江(佐々木の指導係)

私は佐々木只美。前職でお世話になった雪江先輩の今の会社で正式採用してもらうため、経営者脳を手に入れる研修中です。今日は人生にも組織にも最も重要なところだそうです。

雪江:さあ、前回、楽しく継続できちゃうことの中にこそ人生の目的が隠れてる的な話をしたから、今日は人生の目的について考えていくよ。

佐々木:前に先輩が言っていた、カーナビで言うところの目的地ですよね。でも、そもそも車はどこかへ行くために乗るから、目的地は決まってますけど人生の目的地ってなると、かなり大きくて難しく感じます。

雪江:人生って言うと壮大だもんね。だからね人生の目的は、まず「なりたい」というより「在りたい」って考えるの。

佐々木:在りたいですか?なりたいとどう違うんですか?

雪江:なりたいは外部に向かって願望みたいな感じかな。たとえば有名な歌手になりたい。とか、お金持ちの社長になりたい。とか。それに対して在りたいは自分の内部に向かって、常にこういう自分で在りたいっていうこと。

佐々木:幸せで在りたいとかですか?

雪江:ザックリ過ぎるけど、それもアリだよ。

佐々木:それって目的になってるんですか?

雪江:前回の話を思い出してみて。人生の目的は自分が夢中になることを継続して、人生に活かせるなにかを見つけること。

佐々木:はい、それは理解しましたけど、在りたいとどうつながるんですか?

雪江:たとえば、有名な歌手になりたい人がいます。理由は歌うことが大好きだから。歌を歌っている時の幸せな気持ちをみんなにも届けたい。自分の歌が誰かの楽しい時間になったら嬉しいと思っています。

佐々木:ステキな夢ですね。

雪江:でも、誰もが頑張れば歌手になれるわけじゃないでしょ。この人もYouTube動画やオーディションなど頑張ったけど、有名な歌手にはなれませんでした。なりたいだと、ここで夢破れてしまいます。

佐々木:そしたら人生、お先真っ暗ですね…。

雪江:こらこら、それじゃ話が終わっちゃうでしょ。でも、もしこの人に「歌でみんなを幸せにできる自分で在りたい」という人生の目的ができたら?

佐々木:必ずしも自分の歌う曲じゃなくてもいいってことですか?

雪江:そう!歌に携わることができれば、レコード会社でも、ラジオDJとかでも歌手の周りのスタッフでも、お仕事にしなくても趣味でカラオケ教室起ち上げるとか、目的地に辿り着く道は何通りもあるの。

佐々木:なるほど!なりたいだと限定的だけど、在りたいなら可能性が広がるんですね。

雪江:そう、ただ人生の在りたいだと、すぐには思いつかないかもしれないから、まずは日常生活の中で選択することがあったら「本当の自分はどうしたいか?」を常に自問自答してみて。

佐々木:えっ?常にですか?

雪江:意外にね、本当の自分がどうしたいかって考えずに、周りに流されていることばかりだって思い知るよ♪

【コラム】
在りたい目的地で道の選択肢を多く持つ

人生と同じように、企業や組織にとっても在り方を目的にすることが重要です。この在り方を持っているか持っていないかで、最近だと世界を騒がせたコロナ騒動のときの企業の対応は大きく分かれました。

うちは店舗で腕のいい料理人が提供するお食事処だから、と考えるお店と、お客さんが喜んでくれる美味しい料理を提供できるお店で在りたい、と考えるお店では、街から人が消えた時の対応は異なっていました。

コロナだったからではなく、日頃からどう在りたいか?が明確になっていれば、自分自身の対応だけでなく周りの反応も違ってきます。

・歌手になるにはどうしたらいいか?
・どうしたらお客さんがお店に来てくれるか?
と、限定的に考えるのではなく、

・音楽で自分も人も幸せにするにはどんな道があるか?
・お客さんが喜んでくれる食事の提供方法は何が考えられるか?
と、可能性を考えることで道は開けていきます。

これは企業や組織でも個人でも同じです。本当になりたい自分を目指すことを否定しろとか、妥協しろと言っているわけではありません。ただ、表面上の「なりたい」は思考が限定されるので叶う人も少なければ、叶ったとしてもその先に思いが続きません。つまり、すでに過程の時点で楽しみや幸せから遠ざかってしまっているのです。

現に、野球の大谷選手や将棋の藤井棋士も記録だけでない「在りたい自分」を持っているからこそ、その世界で輝いて活躍しています。

本当の自分はどうしたいか?どう在りたいのか?という自問自答を繰り返してみてください。きっと、そこへ辿り着くための何本かの希望の道が見えてきます。

【コラム】在りたい目的地で未知の選択肢を多く持つ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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