e-とぴあ・かがわ サマーフィスティバル2021 宇宙:それは未来への挑戦展 開催レポート
こんにちは、e-とぴあ・かがわ広報スタッフです。8月1日に e-とぴあ・かがわにて宇宙をテーマにした展示会「宇宙:それは未来への挑戦展」が開催されました。
しかし、その後香川県独自の新型コロナウイルス警戒レベルの引き上げにより、開催から2日で急きょイベント中止になりました。展示を楽しみにしてくださっていた方々には残念なお知らせになってしまい、大変申し訳ありません。
今回は展示の様子を記録するとともに、出来るだけ会場の雰囲気がお伝えできるよう写真多めでレポートしたいと思います。
月面上陸への歴史と現在
「宇宙:それは未来への挑戦展」では、過去・現代・未来に分けて宇宙開発の歩みを紹介。人類による月着陸を競ったアメリカ・旧ソ連の宇宙開発の歴史や、現在も続いている月面調査の記録、世界の宇宙機関・企業が描く最新の未来像など、宇宙の魅力に知的好奇心をくすぐられる展示がたくさんありました。
展示期間にはe-とぴあのエントランスに宇宙飛行士が使う船外活動宇宙服のレプリカが展示されていて、一緒に写真が撮れるようになっていました。
入り口にあるパネル。背景には宇宙から見た中国・四国地方が写っていました。展示会場に入ると、アメリカ・旧ソ連の宇宙開発の歴史を伝える紹介パネルや展示がありました。アメリカの「アポロ計画」と旧ソ連の「ルナ計画」によって打ち上げたロケットの記録は年表形式でまとめてあり、成功に至るまでにいくつもの失敗や墜落事故があったことが分かります。
史上初めて人類を月に着陸させることに成功したアポロ11号の展示コーナーでは、月面探査機や当時の月面活動服のレプリカ、司令船乗員の服(実物)が展示されていました。
アポロ計画 月面活動服(レプリカ)
船内作業服(実物)
アポロ11号以降、現在も続く月面調査の記録を伝える展示もありました。アメリカの有人探査機の進歩やロシアの無人探査機の実績などをまとめています。
アポロ15号が取ってきた月の石(実物)が展示されていました。1970年大阪万博に展示されたアポロ12号が持ち帰った月の石と同じ地質から採取されたピジョン輝石玄武岩です。
こちらの展示は旧ソ連の無人探査機が採取した白い砂です。ちいさくてよく見えないですが...
拡大鏡を通すと綿棒のようなものにわずかに砂のようなものがついています。これが「月の砂」です。40年以上前に採取されたこの月の砂は日本に運ばれ、現在も調査・分析をしているそうです。
月面調査は、有人探査機で降り立って無事に帰るのが精一杯だったとのことですが、技術が進み、月面を走る月面探査機や宇宙飛行士だけでなく地質学者も月に降り立てるようになったそうです。無人で月のサンプルを持って帰ったソ連の無人探査機もすごい功績ですね。月の裏側など人類未踏の領域も多く、まだまだ調査の余地があるようです。
未来につながる宇宙開発技術
月の展示の後には生活に応用されている宇宙開発の技術・未来の宇宙計画についてが紹介されていました。宇宙開発の技術にはカーナビや携帯電話のGPS機能やテレビのリモコンの技術など私たちの生活に根付いているものもありました。
未来の宇宙計画コーナーでは火星へ移住計画や民間の宇宙ビジネスなどが紹介されていました。特に宇宙ビジネス市場については近年、世界の経営者やトップ企業が投資・開発し、急成長を続けている注目の分野です。国内外の民間企業によるロケット開発事業や人工衛星製作、宇宙旅行や人工の流れ星を作り出すエンターテイメント業などさまざまな事業が紹介されていました。宇宙旅行が気軽にできる未来もそう遠くないかもしれません。
こちらは今NASAで開発中の月面探査機(1/3スケール)と月面活動服。月面活動服はトイストーリーのバズ・ライトイヤーをモチーフにしているとか!
ロケット打ち上げ「爆音上映」
4Fの展示から5Fに上がると、ロケット打ち上げの「爆音上映」の展示がありました。日本で行われたイプシロンロケット打ち上げの音を実際の音量で感じることが出来ます。
上映では人工衛星「いぶき」「かがやき」「はやぶさ」「しずく」の打ち上げの様子を映像と音で体感することが出来ました。実際に体験してみると、会場全体がびりびり震えるような音量でとても迫力がありました!
「宇宙:それは未来への挑戦展」滞在から1時間半ほど、どっぷりと宇宙の世界に浸ってしまいました。今回はわずか2日間の展示となってしまいましたが、期間中に会場に来れなかった方々にも展示の雰囲気が伝わると嬉しいです。