私は最悪な店長でした。
私が店長に初めてなったのは、21歳の時でした。
2年スタッフとして働き、新店にて店長となりました。
当時の私は、目標を決めたら邁進するタイプで
店長になる!という目的で日々がんばっていました。
ただ、販売スキルやVMDのセンスがあっても
今思うと全く店長の器ではありませんでした。
新店はメンバー集めからでした。
もちろん、経験者は私だけ。
面接にくる人はみんな未経験。
責任をもつことにやりがいを感じていました。
この後自分の未熟さを痛感することになります。
新店オープンまでに、集まったのはたった1人。
全くブランドイメージとは合わない子。
当時の私より3つ年上の工場勤務をしていた子でした。
私は、とりあえず店頭に立てるように育てないと!と
焦っていました。でも、人って向き不向きがあるんです。
いや、そもそもなぜアパレルしようと思った?が
当時の私の気持ちでした。
接客の基本5原則は、
挨拶・表情・態度・身だしなみ・言葉遣いの5つ
どれも出来ないんです。
そして、私の頭の中は
この考え方が最大の過ちだったのです。
オープンし、他にもスタッフが入り
ヘルプなしでなんとか店を回すことが
出来てきたのが6ヶ月後。
6ヶ月たったらだいたいの人は
仕事を覚えて楽しさだったり、課題を
見つける頃ではないでしょうか?
彼女は6ヶ月たっても、
いらっしゃいませが言えない、レジに入ればミスをする、センスがすこぶる悪い、他店の服を着てくる、いつも無表情。
その間に、新しく入ってくるスタッフは
メキメキと成長していました。
私も未熟でした。感情的思考でした。
でも限界でした。
なんで?ちゃんと教えてるのに!
なんで出来ないの?馬鹿じゃないの?
やる気ないなら辞めたら?
年上のくせに、年下に言われて悔しくないの?
言っちゃてましたね。
今だったら完全にパワハラです。
スタッフが足りない、休みの日なんかあったら
自分が行かないといけない、休みの日もずっと携帯がなりっぱなし。
ずっとなりたかった店長に嫌気がさした。
本部の人から怒られ、スタッフには恵まれず、
売上も上手くあがらない。全部人のせいにして。
彼女は8ヶ月たった頃、結婚するからと辞めていった。
正直羨ましかった。そんなクオリティでなんの活躍もせず、結婚するからと辞めるその自由さが。
自分に余裕がなく、相手に合わせた指導、教育も出来ず
ただただ環境や相手のせいにした。
今思うと本当に未熟であったとしか思えない。
そんな初めて店長になった21歳でした。