
俳句津々浦々(43)
副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。
輪ゴムがない新婚の家春どなり
まだ家具も揃っていない、食器もほんの少しだけ、まして輪ゴムなんてものは無い。
結婚しては見たけれど、なんだか用意も満足にできなくて。でも、新婚。
訪ねてくれた人にお土産でも包もうとしたのに、輪ゴムがない。紙だけはあったので包んではみたけれど、輪ゴムが……。でも、ひとまず、二人で笑顔だけはお返ししておこう、笑い声も添えて。ああ、そう言えば、スーパーの袋があるじゃん。これにでも入れて、許してちょんまげ。なにしろ、新婚だし、引っ越してきたばかりだし、あ、そうそう、出来ちゃった婚だから、おなかも大きいし。ま、「春どなり」だから、もうすぐ春だから、これからもよろしくお願いします。
~2024年1月20日 夏井いつき 句会ライブin 長良川~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)

nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。
■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。