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俳句津々浦々(40)
副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。
母子手帳記入しカノン聴く夜長
もう何ヶ月なのか。次第に大きくなるお腹をさすりながら、母子手帳に今日の変化を記す。手にした母子手帳には、母と子の記録だけでなく、日々の家族の記録も記されていくのだろう。秋の夜に聴く「カノン」(おそらくパッペルベルのカノン)の穏やかな調べ、響きからは、お腹の子の順調な生育も思われる。そのカノンを子にも聴かせるように過ぎてゆく夜長には、穏やかで豊かな時間がゆっくりと流れてゆくのだろう。無事な出産を祈りたい夜長。
~2023年10月14日 福島 夏井いつき 句会ライブin 富岡~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)
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nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。
■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。