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俳句津々浦々(45)

副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。


鉛筆を尖らせ木枯の出勤

木枯の中をなんとか出勤したのだ。家から駅までの道も、駅から職場への道も、ずっと木枯、おまけに逆風。
熱いお茶を飲んで気を落ち着かせてから、鉛筆を一本一本尖らせてゆく。この作業が仕事へ向かう大切な時間。え、なんで今時、鉛筆かって? パソコンで済んでしまうでしょって?
いいやいや、鉛筆を握って、紙の上を鉛筆の芯が流れてゆく音を聞くだけで、仕事が進むんですよ。もちろん、間違いもあるけど、消しゴムで消えてゆく文字や線を眺めるのもいいんだよねえ。あ、作業用には2Bと4B、文字用にはHBって決めてます。
さてさて、鉛筆を尖らせたし、仕事にかかるか。え、私の仕事? それは、ヒ・ミ・ツ。

~2024年1月20日  夏井いつき 句会ライブin 長良川~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)


nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。

■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。