「プログラミングスクールやめとけ」は真実か?具体的に解説!
IT業界へのキャリアチェンジを目指して、プログラミングスクール加入を検討している方は多いです。その反面、プログラミングスクールを調べていくと「就職できない」などの声が耳に入り、不安に感じる方も多いのではないでしょうか?プログラミングスクールの現状と、失敗しないスクール選びのポイントを総合的に解説します。
プログラミングスクールはやめとけと言われる理由
プログラミングスクールについてネガティブな意見を目にすることが多いです。ネガティブな意見を生み出す代表的な理由とは?
プログラマーの需要が下がりつつある
IT技術の発展と変化は著しいため、近年はプログラミングスキルがなくても開発ができるサービスが普及してきました。この技術がさらに浸透していくとプログラマーの需要は今後下がっていくことが想定されます。
独学でもプログラムは学ぶことができる
プログラミングスキルは、スクール以外でも学ぶことが可能です。「参考書」や「無料で登録できる学習サイト」もあるため、活用することで十分にスキルを高められます。
活かせるスキルが身につかず転職や就職ができない
プログラミングスキルをスクールに通って身につければ、必ず理想の転職先・就職先が見つかる訳ではありません。あくまでプログラミングスキルは、仕事をする上で必要な要素の一つであることを頭に入れましょう。
プログラミングスクールには闇がある?
プログラミングスクールを調べていくと「闇がある」というコメントが散見されます。ネガティブな印象として受け止められる「闇」が、プログラミングスクールにはあるのでしょうか?複数の観点からみていきましょう。
授業料が高額すぎる?
プログラミングスクールと看護・公務員・語学など安定した職業に就ける可能性の高い専門学校の学費を比較すると
看護専門学校(3年制):入学金 178,000円・授業料 679,000円・設備費 31,000円・実習費 37,000円・その他(テキスト代・衣服代など)61,000円 ※年間
公務員専門学校(1年制 or 2年制):入学金 179,000円・授業料 617,000円・実習費 31000円・設備費 128,000円 ※年間(第8分野 文化・教養関係 「法律・行政」より)
語学専門学校(1年制〜3年制):入学金 131,000円・授業料 888,000円・設備費 137,000円・実習費 8,000円
プログラミングスクール(1ヵ月〜4ヵ月):社会人 174,900円・学生 163,900円 ※4週間プラン
社会人 229,900円・学生 196,900円 ※8週間プラン
社会人 284,900円・学生 229,900円 ※12週間プラン
社会人 339,900円・学生 262,900円 ※16週間プラン
(Tech Academy Javaコースの場合)
出典:公益社団法人 東京都専修学校各種学校協会「令和2年度 学生・生徒納付金調査」
学習期間に開きがあるため、一概にプログラミングスクールが高いとは言い切れません。ただ1ヵ月〜4ヵ月でスキルを取得できる可能性がある点を見ると、「キャリアチェンジ」しやすいという意味ではおすすめです。
無名スクールなのに無料で利用できる?
無名のプログラミングスクールが、無料で勉強できる点を強みとして宣伝している場合は、なぜ無料なのかを事前に理解しておけばスクール選びに活かせます。具体的には、無名スクールに対して企業の人材を確保した会社が「人材を紹介してくれたらお金を支払う」という契約をしていると、スクールで勉強した生徒を誘導できるからです。
その反面、紹介料を支払っている会社にしか就職できないという制限も発生します。「教える体制」「充実したカリキュラム」「就転職の実績」など優れているポイントがあるプログラミングスクールを選ぶことが大切です。
企業から資金をもらっている?
プログラミングスクール運営側は、「スキルを取得したい生徒からの受講料」「スキルを取得した生徒を企業に紹介することで得られる人材紹介料」の2つが大きな収入源です。仲介に入ることで売上げを伸ばしています。
卒業後の進路に自由がない?
プログラミングスクールを卒業した生徒の就職先は、プログラミングスクールに対して人材紹介料を支払う企業に限定されます。「就職・転職企業の実績」を公開しており、卒業後に就職できる企業の選択肢が多いプログラミングスクールをピックアップしましょう。
プログラミングスクールのカモにならない方法
安易に「授業料が安い」という理由だけで選択すると、悪質なプログラミングスクール側のカモになる可能性もあります。思惑にのらないためのポイントを押さえておきましょう
授業料を確認する
大手プログラミングスクールの料金相場は、10万円台〜60万円台に収まっています。料金が70万円を超えてくる場合には、カウンセリング等を利用して設定料金の正当性を見極めるべきでしょう。
追加料金が発生しないか確認する
ホームページで記載されている料金が安価だったとしても、※印などでHP下部に追加料金が小さく記載されている悪質なスクールもめずらしくありません。SNSなどで料金が高額になった体験談を調べたりしながら、慎重にサービスを選定する姿勢が求められます。
カリキュラムの内容やサポート体制を確認する
プログラミングスクールで学べるかのチェックはもちろん、受けられるサポート体制なども事前に確認しておくべきです。
無料カウンセリングや体験授業を事前に受ける
「WEBサイト」「口コミ」の情報だけで判断することを控え、無料カウンセリングや体験授業を受けた上で不安点を払拭するのもよいでしょう。イメージと現実のギャップを無料体験で解決することができれば、納得してプログラミングスクールに長期で通うことが可能です。
プログラミングスクールの収益構造を理解しよう
プログラミングスクールの運営側として考えると、以下のポイントを押さえることが利益の最大化に繋がります。
(1)多くの生徒を募集してプログラミングスクールに通ってもらう、または、1生徒辺りの授業料の単価を上げる
(2)全てのサービスをオンライン完結にして、教えるスペースの賃貸料とハード面にかかる費用を押さえる
(3)高額な紹介料を支払ってもらえる企業に生徒を紹介する
プログラミングスクールにおける収益が最大化する構造を理解することで、利益目的ではない運営を行っているスクールを選べるようになります。
プログラミングスクールで学ぶことが向いていない人
プログラミングスクールで学ぶことが向いていない人の特徴です。
受け身で人任せ
新しい技術を取得しようとした場合に「人から言われたことをなんとなくこなしている」だけでは仕事で使える実践的なスキルは身に付きません。目指す目標を決めて、自分の意志でスキルを取得する姿勢と、継続して目の前の課題に取り組む意志が求められます。
授業料を払えばいいと思っている
毎日の地道な行動を続けるための原動力は、スキルを取得した先の目標設定が大切です。何となくお金を支払うだけでは、技術取得までに約1,000時間必要といわれるプログラミング学習を途中で挫折する可能性が高くなります。
PCに触れたことがない
PCに触れたことがない場合は、まずは基本操作を覚えた上で、それでもプログラミングを学習したい気持ちが消えなければスクールを検討してみてもよいでしょう。
プログラミングは独学でも勉強できる
プログラミングは、授業料を支払わなければ学ぶことのできない特別なものではありません。
ネットの学習サイトを活用する
特に有名なプログラミング学習サイトです。
Progate(プロゲート):HTML/CSS,JavaScript,JQuery,Ruby,Java,Pythonなどを学習可能
CODEPREP(コードプレップ):学習ドリルのような穴埋め形式で学ぶプログラミング学習サイト
ドットインストール:489レッスン/7384本の動画で学べる
CodeAcademy((コードアカデミー):海外で有名なプログラミングサイト
書籍で学ぶ
プログラムを学習できる書籍もネット通販・本屋などで購入することが可能です。書籍選びのポイントを紹介します。
1.プログラミングとは何か?を学習できる書籍
2.プログラミングの考え方が分かる書籍
3.プログラミングへの一歩を踏み出す書籍
アルバイトを探す
実践的な開発経験を積めるのはもちろんのこと、お金も稼ぐこともできる一石二鳥の方法です。
まとめ
プログラミングを必要としない開発も増加し、プログラミングを学習する需要が下がっている
プログラミングスクールは短期間でスキルを取得できる点から一概に値段が高いとは言えない
プログラミングスクールは「生徒の受講料」「企業への生徒紹介料」の2つの収益で成り立つ
「無料カウンセリング」「体験授業」を受けることで、理想と現実のギャップを埋められる
「プログラミングスクールに通ってどうなりたいか」を決めることが大切
「プログラミングスクールやめとけ」の情報は、以下の記事で詳しく解説しています。
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