決定打
「文才があるから、エッセイとか書いてみたら良いですよ。アートな流れが来てるから。」
パソコンとこちらを見比べながら、目の前に座っているおじさんは私に向かって言った。
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「え…?文才ですか…。」
予想もしていなかった話の流れに私は大いに戸惑った。「文章」なんていったい何時から書いていないだろう。最後は学生の頃かな。思い返してみると遠い昔のように感じて何故だか私は少し笑ってしまっていた。
確かに私は「文章」を書くことが好きだった。学生の頃、宿題として出された日記や読書感想文、弁論大会等それはそれは気合いを入れて書いた。
目立つ事も好きだった。好きと好きが掛け合わさった結果、奇跡的に周りから褒めて貰えることもあった。
でも、ただそれだけだった。
最後に国語の授業を受けてからはからきし疎遠になっていた。そもそも人様にお見せ出来るような文章力やスキルは持ち合わせていない。
将又、文章の良し悪しなどはさっぱり分からない。
私は目の前に座っているおじさんに焦点をゆっくりと合わせた。占い師であるこのおじさんはにこにこと私を見つめながら「楽しみですね。」と言った。
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数日前、久しぶりに気が向いて人生2回目の占いに足を運んだ際の会話である。
占いを信じる派かって?
うーん、そうだなぁ。良い事は信じるけれど嫌な事は忘れちゃう派かな!朝の番組で流れてくる占いも上位しか見ない。忘れちゃう派改め、そもそも見ない派。私と占いとの距離感はそんな感じだ。
良い事だけを信じる、そんな性格のお陰で今回の占いの収穫は「文才がある」の一言に決定した。占い師に言われたのだから始めてみるしかないじゃないか。都合の良い自分がそうゴーサインを出したので今、この文章を書いている。
日々の記録、日記的感覚で続けることを当面の目標にしようと思う。
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この拙い文章を最後まで読んでくれた方に感謝する。ありがとう。
だって「文才がある」って言われたんだもん!
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