【UNIQLO】再評価されるサザンの古き良き世界観
綾瀬はるか×サザンオールスターズ
ユニクロのCMの世界観がたまらない…
言わずと知れた天下の服屋"UNIQLO"ですが、
最近のCMでひと昔前のサザンの楽曲を使用しています。
綾瀬はるかさんの大人可愛い日常を切り取ったようなその映像は、なんとも懐かしく甘酸っぱい余韻を残します。
それを演出しているのは、綾瀬さんのピュアな愛らしさと、なんといっても桑田佳祐大先輩の哀愁たっぷりなバラードです。
初期のサザンのサウンドの素晴らしさが全国に再評価されるきっかけとなるのでは、と期待しております。
初期のサザンの魅力①
まず、初期のサザンを語る上で外せないのは、
"アメリカ西海岸のやつらのバラード"です。
カラッと明るい"ウエストコーストロック"つまりアメリカ西海岸の音楽ですが、その真髄はバラードにある、と私は思います。
サーフボードをひたすら乗り回すヤンチャな少年たちを思い浮かべると思いますが、彼らには愛する海があります。
日毎ビーチでその日の追憶とともに、夕陽が沈むのを眺めるのです。
その切ないけどほのかに明るいノスタルジックな気持ちが歌になって現れます。
まさに初期のサザンの楽曲には、そんなノスタルジーがあります。
6/8拍子のバラードの哀愁たるや。
海外の音楽に育まれた桑田氏の抜群のセンスと、浜辺の町が磨いた郷愁のある感性が絶妙なブレンドで彼の音楽を創り上げています。
初期のサザンの魅力②
なんといっても歌詞が素晴らしい。
大人になりきれてない青年たちの、少し背伸びしたような恋愛観といいますか、
キザでカッコつけでそれでいて愛らしい世界観があります。
それを演出するのは、「絶妙なワードセンス」です。
桑田氏による選び抜かれた単語や特有の言い回しが絶妙なのです。
おそらく彼の作曲は所謂「曲先」というもので、
メロディを作る→歌詞を乗せるという方法でしょう。
一見文章としては破綻しているかのようではあるが、メロディにうまく乗せられる語感や選び抜かれたワードが持つ雰囲気によって、彼の描く風景がありありと浮かび上がるのです。
「俳句」の世界のように、少ないワードでも歌詞の行間から登場人物の過去ですら想起させられます。
むしろ、聴き手の歩んできた人生、そしてその想像力に託しているのではないでしょうか。
その「説明」を捨て切る潔い勇気はなかなか持ち得るものではありません。
素晴らしい歌詞の一節を紹介
①素顔で踊らせて
「Serchin' for my honey 唇を奪いとるよりは Oh
一言のため息が混じる おしゃべりでいいわ」
初期の桑田氏の良さがぎゅっと詰まった、素晴らしい歌い出しですね。
ため息を「一言」とする、アダルトな"間"を私は感じます。
そしてその"間"に対して、「おしゃべりでいい」と言ってます。
なんとも愛おしくキザですね。
②栞のテーマ
「このまま二人して小麦色のmemory」
さて、小麦色のmemoryとはなんのことでしょう?
私は「潮騒/三島由紀夫」の名シーン、
素肌で若い二人が抱き合う一瞬を思い出しました。
桑田氏の頭の中にイメージはあるでしょうが、おそらく正解はないです。
③いとしのエリー
「笑ってもっとbaby むじゃきにon my mind
映ってもっとbaby すてきにin your sight
誘い涙の日が落ちる」
ご存知サザンを代表する名曲から。
「誘い涙の日が落ちる」
さてなんのことでしょう。
誘い涙は桑田氏の造語でしょうか。
この語感と雰囲気に酔いしれれば良いのです。
「日が落ちる」というところに、私は哀しみ喜びの起伏があったことを感じました。
それにしても、
ブルースを感じさせるバラードとして、ここまでバランス良く創り上げられた曲はかつて存在していなかったのではないでしょうか。
名曲ですね。
総括
まだまだ語り尽くせないほどサザンの魅力はあります。
楽器陣の演奏についてや、コード進行なんかもいつか紐解いていきたいです。
あと、1st、2ndアルバムの桑田の歌がずば抜けてうまい件についてなど。
とりあえずここらで締めさせてもらいます。
まとめ
恋の女のストーリーを歌う高樹澪さんの可愛らしく、どこか危うくセクシーな姿に骨抜きですわ