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れすゼミ6時間目_L!人件費

こんにちは!れすゼミ6時間目です。
前回の5時間目「F!原価」の授業では、T勘定の左側と右側をしっかりと理解し、特に右側を把握することが大切だとありました。特にロス率を把握することがFを管理する上でとても大事であると学びました!

前回のテーマ、F!原価について不安な方は、下記のリンクで復習しましょう。

それではれすゼミ6時間目、テーマはL!人件費についてです。
今回も講師の安部さんに教えてもらい学んでいきましょう!
ぜひ、れすゼミ6時間目の動画や資料も一緒に合わせてご覧ください。

人件費の計算は複雑

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人件費は計算がとても複雑です。
また、守るべきルールも多くあります。
1店舗の人件費は、給与、法定福利費、交通費、歩合、その他のさまざまな要素で構成されています。

労働基準法の遵守

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皆さんは1週間に働いても良い労働時間って何時間か、お分かりですか?
原則として1日8時間、1週間の場合×5日で40時間です。
これが法律上働ける時間です。

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ただし、変形労働時間制の場合は原則1日8時間、1週間40時間を超えることが可能です。
所定労働時間内でシフトを作成し、その枠の中で仕事をしてもらう事ができます。これは多く働ける!ということではなく、月の所定労働時間(例:労働日数22日、1日8時間の場合176時間の枠内)で働けるということです。
変形労働時間制は、1年単位、1カ月単位、1週間単位とあるので詳しくはネットで調べてみてください。

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その他にも・・・
36協定とは従業員と結ぶ協定の事で、この届出を行わないと、8時間を超えて従業員を残業させることができません。

外国人労働者は週28時間まで働けます。
18歳以下の未成年者は22時から5時の間は働かすことができません。

休憩時間については、6~8時間働いた場合は45分、8時間以上では1時間の休憩時間を設ける必要があります。

これらのルールを把握しながら、人件費を管理していく必要があります。

人件費のKPI

人件費でよく使用されるKPI(重要指標)は3つあります。

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1つ目は人時売上高です。
売上を実労働時間で割る事で算出が可能です。
2つ目は人時生産性です。
売上からフードコストを引いた利益を実労働時間で割る事で算出が可能です。

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3つ目は人時接客数です。
売上を客数と客単価で分解し、客数を実労働時間で割る事で算出できます。
人数を上げつつ、顧客満足度を下げないように目標設定していくのが、この指標の使い方です。

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数字が何を表しているのかを理解すると、各指標の向上には効果的なシフトの作成が重要である事が分かります。

人件費と時間の流れ

シフトを作成する際に、時間別売上推移表を活用することがあると思います。
時間別売上推移表には、入店に基づいた売上と精算時に基づいた売上の2パターンがあります。

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図の場合では、入店に基づく売上推移は大体17時から20時の間と20時過ぎた頃に増加している事がわかります。
また、精算に基づく売上推移は21時周辺と、終電の間際に増加している事がわかります。

では、その時間帯にはどれだけの人員を配置するのが効率的でしょうか?
例えば、23時以降はレジが混み合う、入店ラッシュ時はキッチンが忙しくなるというようにどの時間が忙しいかはポジションによって変わります。

入店に基づく売上推移と精算に基づく売上推移、両方を見て配置を考えるようにしましょう。

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注文件数に基づいた売上推移は把握できていないお店が多いです。
この数字が把握できると、本当に忙しかった時間が読み取れるようになるので、効果的なシフトの作成に活かすことができます。
他にも、注文のない時間帯にはデザートなどをオススメすると、売上の向上にもつながります。

動いてもらわないと意味がない

利益を生み出すには売上を上げるか、コストを下げるか、が必要です。
人件費をかけないという事は、暇なときは早く上がってもらうなど、アルバイトさんの労働時間を抑える必要が出てきます。
人件費を管理するために合理的に数字を出しても、相手に理解してもらえない事には意味がありません。

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そこで店長側には【3つの力】【6つの武器】という、人に動いてもらうためのヒントがあります。

【3つの力】とは役職の力、関係性の力、個人的な力、の3つです。
【6つの武器】とは報酬、一貫性、好意、社会性、専門性、希少性の6つです。

また、アルバイト側にも動機づけとなる【3つのスイッチ】というのもあります。
1つ目は合理的判断、合理的だと思う事に基づき判断するという意識です。
2つ目は感情・価値観、合理的だけど自分の価値観と合わないという意識です。
どんなに正しいことを言われても、言われる相手が嫌いだったら動きたくないですよね。
どのように価値観を共有するのか、ここは気をつけなければならない所です。
3つ目は本能(無意識)、合理的ではないし嫌だけど、信頼関係によって動かざるを得ないという意識です。

これら【3つの力】【6つの武器】そして【3つのスイッチ】を上手に利用してアルバイトさんに指示を行います。
このような人を動かすためのマネジメントは非常に重要な要素です。

まとめ 従業員の心を制するものはL率を制する!

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どんなに合理的な指示を出しても、実際にアルバイトさんに共感してもらい協力してもらえないと何も達成はできません。

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1つ指示したことに対して、2つ3つとしっかりと業務を遂行してくれる関係性を作る事が重要です。
数字を見ているだけでは人件費をコントロールするのは難しく、個人やマネジメント方法によっても変わります。

ということで、次回は「A!広告費」について学んでいきます!

■6時間目 配信URL(YouTube)

■6時間目 資料(Speaker Deck)



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