観客を不愉快にさせ気を遣わせる様なパフォーマーはプロフェッショナルとして失格です
今回は、元舞台人であった私が、昨日拝見した舞台で感じた事を率直にお伝えしています。
ジャンルは違えど、世界的な一流の教師や芸術家に触れて来た私は「芸には格の違いというものがある」という事を深く理解出来ています。
でもそういう事は、格上の者には分かるけれど、格下の者には見えづらいのだなという事も世界共通です。
この"格下の者には見えづらい"という事を、より詳細に語らせて頂くと、
「自分の中に無いものは相手の中にも見えない」という事であり、それは逆から言えば「自分の中に同じものがあるから、格上の存在が理解出来る」という法則から来ているという事です。
ですので「格上の存在を感じられる者」は、努力精進する事で「自分も格上に成長して行ける可能性を持つ」という事であり、
「格という事を感じられない様な者は、それを自分に得る事は出来ない」という事でもあります。
芸の世界というのは感性の世界であり、スポーツの様に数字でハッキリと答えが出て来るものではないだけに、
感性の鈍い人達に取っては「本物の見分けがつかない世界」でもある、又は「勘違いし易い世界」でもあるという事です。
何故なら芸術の世界とは、語られるものではなく「感じるもの」だからです。
ちなみに私に取っての一流の人間の見分け方ですが、それは「シンプルな事をわざわざ難しくする様な方に一流はいない」という事に尽きます。
本物のアーティストというのは、会話さえ必要ない「テレパシーで会話が出来る」様な存在ですので、
チープな言葉や知ったかぶり・エエカッコしいという打算等は、全く必要ないという世界を味わえる方達だという事です。