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「あなただけのZINEをつくる」WS参加の備忘録
2022年9月30日。
(株)加藤文明社さん、写真家の西澤丞さん、平和紙業さん主催のワークショップに参加してきた。
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Twitterで見かけて、RTだけして、載せるものもないしなあと考えていたところ、
「一緒に行きませんか☺️」
とお友達からDMをいただいたので、申し込みに踏み切ることとなった。
データ入稿
申し込みフォームで唐突に出てきた選択肢。
「データ入稿あり・なし」
(データ入稿とは…?)
事前に入稿するものなのか、当日持って行くパターンがあるのか、なしだとどうなるのか。
悩んだ末に、当日持って行けばいいのかな、と勝手に理解し、「事前入稿なし」を選んで申し込みをした。
事前準備
申し込みをして数日後、ご案内メールが届いた。
【データ入稿について】
このワークショップでは、事前にオリジナルデータを入稿していただければ、当日その場で全8pのZIINEを作ることができます。
(中略)
このメールが届いた日を含めて3日中を目安に、メールに返信する形でお送りください。
データ容量の大きい方は、ファイル便等をご使用ください。
なるほど?
3日?!
何も分からぬまま、
どうやら事前の送付が必要らしい。
ファイル便ってなんだ。
と、あわあわしながら方法を調べた。
データ入稿
データを作る余裕もないので、たまたま撮りためていた写真やフィルムカメラアプリの写真をかき集めた。
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こんなのとか、
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こんなのとか。
それを、1ページ1枚として、サイズと配置だけ整えて、PDFにしていざ送信。
当日
会場は加藤文明社さんの2階のatelier gray。
最寄り駅は、飯田橋か江戸川橋。
Googleマップを頼りに、会場に着くと、入口に看板が出ていて、案内のお姉さんとお兄さんがいた。
お兄さんに連れられ会場へ。
1階は完全に加藤文明社さんの印刷工場だった。
紙の匂い、インクの匂い、新品の教科書を開いたときのような匂いがして、胸いっぱいに吸い込んだ。
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会場をウロウロしながら開始を待つ。
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加藤文明社さんが手がけた実際の冊子なども置かれていた。
WSスタート
いよいよ、主催者さん側の挨拶を経て、WSがスタートした。
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折り丁を観察
講座の最初は、折り丁状態の紙(で表現は合っているのかな)について。
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進行の加藤文明社さんによると、「2種類に折られた、見本写真が刷られた紙があり、折り方を変えると2つとも同じ折り方にできるんです」とのことだった。
断裁前の冊子を見る機会は中々ないので興味津々なのは良かったが、折り方の正解にたどり着かない。
結局隣の席の方に教えていただいた。
入稿データのお披露目
最もドキドキした。
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みんなのデータが印刷された紙各種は、大切そうに紙に包まれて登場した。
普段、例えばプリントを配られるときなんかも、紙に包まれていることなんてないだろう。
(紙に包まれている…!)
と、この時点で結構感動した。
先日箪笥から引っ張り出してきた振袖を思い出した。
それくらい、崇高で繊細なものに見えた。
次々配られていく紙達。
自分のデータが、紙によってどうやって表情を変えたのかもさることながら、他の人がどんなデータを入稿したのか、それらもどんなバリエーションになっているのかが気になって気になって仕方なかった。
紙の種類は5種類。
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ちなみにこの「g」とは、紙の厚みの指標になるのだが、その紙を1000枚重ねたときの重さらしい。
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中綴じ用のホチキス
おそらく、今回のWSで紙を配られるときの次くらいに盛り上がったであろう瞬間だ。
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芯の部分がくるりと回転するホチキスに、皆が釘付けになった。
1個しかないホチキスを、我先に(とまでは言わないが)取り合う大人達。ホチキスパワーはすごい。
こちら、留めるのにはややコツがいるらしく、私としては「手に持って、一息に留める」のが1番成功しやすいように感じた。
机に置いて上から押すと、高確率で緩くなる。
余談だが、WSの後日、このホチキスに魅入られた私はさっそく百均にて入手した。
印刷機見学
紙の種類は5種類と言いながら、先程の写真には4種類しかなかったじゃないか、と思われた方もいるかもしれない。
会場の奥にどっしりと構えていた印刷機。
そこで、最後の種類のスノーホワイトの印刷を生で見せていただけるというサプライズが!
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この写真は、個人的にとても気に入っている。
こんなに印刷機の出口を真剣に見つめる大人たちを見れる機会はそうそうない。
それだけ、紙が好きな人が集まっているんだなあとしみじみしながら1枚撮らせていただいた。
印刷機が動き出すまでの緊張感。動き出したときの高揚感。おそらく工場の人は見慣れていることと思うが、私達がきゃあきゃあはしゃぐ様子を暖かく見守っていただいた。
ちなみにこのとき、印刷機はこんなにも大勢に普段とは違う熱い視線を送られて、やや緊張していたらしい。
社員さんがなだめすかしながら動かしてくださった。
その姿はまるで、ブリーダーか飼育員さんのようにも見えた。機会にもクセがあるからだろうか。
最後
そんなこんなで、他の方の作品も見て回ったり、本を綴じてから断裁まで(私はタイムオーバーだった)したりして、あっという間に終了した。
家に帰ってから
切れずに持ち帰った紙たちをカットした。
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もったいなくて切らないままにしたものもある。
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縫い方はよくわからなかったけれど、糸綴じもどきにも挑戦した。
普段スマホで見ている写真も、紙に出力されただけでこんなにも違って見えるのかと、発見できた1日だった。