図が命
私は仕事で研究開発をしているのであるが、論文やレポート、特許を書く上で時間がかかることの一つに図がある。
もちろん、文章を書くことにも時間がかかるが、文章を書くことよりも論文の構成、アウトラインを考えることに最も時間を割く。本で言えば目次だ。目次を考えることに最も時間がかかる。また、端的に論文の構成を表現するはじめになど冒頭に書く短い文章も時間がかかる。
そのように時間がかかることの一つに、図をつくることがある。良い論文は図が効果的な使われ方をする。その図がその章を物語っており、図を見るだけでおおよそ書かれていることが分かる。
図は結果的にはシンプルになる。素人目にはこの図に時間がかかっているなんて思わない。しかし、そのシンプルな図には大変時間がかかっている。その図に至るまで何度も図を書き直している。
多くの情報を詰め込むことが伝えたい内容を伝えることに繋がるとは必ずしも限らない。むしろ、必要な情報を端的に伝えた方が、人に伝わる場合もある。