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ステータスを書く人

人に”おっ”と思わせるようなことが得意な人がいる。人に自分のことに興味を湧かせる、自分を形成するキーワードが分かっている、そのような人である。そのような人の中に、自己紹介時にステータスをあげる人がいる。断っておくが、この記事はステータスが良い悪いと言いているわけではない。私はわかりやすいと思っている。そのようなプロフィールにステータスをあげる人について話していこうと思う。

ステータスとは社会的地位である。広辞苑にはステータスは次のように説明される。

ステータス
社会的地位。身分。また、社会的な地位・世間的な資格を表す物事。用例▽status

例えば、ステータスには、高校生、大学生がある。職業では看護師、医師、弁護士などが上がる。無職、フリーランス、自営業、〇〇会社代表取締役などもこれに当たるだろう。中には卒業大学や資格をあげる人もいる。

ステータスは、言葉によって威力を発揮する。つまり、その人をすごいね、信頼できるねと思わせることができる。逆に、あれ、ちょっと好きではないかも、畑が違うかも、と思わせることもできる。別に事実を記載しているだけなのだが、人によって印象が変わる。

プロフィールにステータスをあげる人は、多くの人に認知されて、影響力のある人になりたいと思って、精力的に行動している人なのではないだろうか。何か成し遂げたいことがあって、頑張っているのではないだろうか。自分を認めて欲しいのではないだろうか。自己実現したいのではないだろうか。

プロフィールにはステータスでなくとも、好きなこと、夢中になっていること、色々なことを書くことができる。別に詩みたいなものでもいいかもしれないし、それはその人の魅力となる。個人的には何も書いていないのも好きだ。この人はどのような人なのだろうと思う。興味を持つ。

ステータスを書く人がいる。ステータスは条件であり、その人を表現しきれていない。しかし、ステータスを自己紹介に書く。それでなんとなくその人を形づくる。

私は、医者であっても別に医者と書かなくていいと思う。医者は本職かも知れないが、強みかも知れないが、別にその人はそれだけではない。もし今、医師であっても、別に他の職業を選ぶこともできる。私の知人には医師免許を持っているが、医師ではないキャリアを取った人がいる。それは医師の中でそのような人は滅多にいないが、本人はそれに囚われていない。自分がやりたいことをやっている。

話は変わるが、花道の草月流に「真(しん)・副(そえ)・控(ひかえ)」という言葉がある。お花を生ける時に、メインになる花(真)とメインを引き立てる花(副)、全体のバランスを整える花(控)のようにすれば、調和をとり、美しく生けることができるという考え(型)だ。なぜこのような型があるかと言えば、空間を美しく魅せることができるためだ。空間、余白を魅せることは、思考を伸びやかにする。感動する。美しいと思う。

ステータスはある条件にすぎない。ステータスは、ある情報を発信すること、HOWTOを届けることには適しているが、自分を制限する。新しい自分になる、新しいことをするには、ステータスで自分を表現せずともいいのではないだろうか。余白は余裕を生み出す。空間は新しい発想を運んでくる。一発屋にならない。どのような状態でも生み出せる。

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