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統合的な人

私は30代のサラリーマンだが、これまでの生活では何かと大変だった。避けがたい困難があった。苦労した。風当たりが強かった。何をしても不安だった。やる気がなくなった。無気力になった。しかし、そんな私の側で同じような環境にいるのに、目をキラキラさせて、子供のようで、何事にも意欲的でありながら、冷静で論理的な一面ももち、誰かの気持ちに寄り添ったり、変化にすぐ気づく人がいた。その人は、いつも満たされていて、幸せそうだった。私とはどこかが違った。満たされていた。私はそのような人を”統合的な人”と呼んでいる。そんな私が統合的な人の特徴を見出したので語っていく

統合的な人の特徴

統合的な人は次の9つ特徴を持っていると思う。つまり、非常にバランスがいい人である。子供のように無邪気でもあるし、論理的で冷静であり、対人関係も良好である。かと言って、何か偏ったりしていない。囚われがない。執着がない。子供のようと言ったが、子供のように目に興味を持ったことを好き勝手やるわけではない。事を無理に進めようとせず、周囲に合わせる。遠慮がちな人で思うかもしれないがそうではない。自身は非常に堂々としている。ただ、落ち着いていて、周りのことも理解する。すると、中庸を取って無理に進めようとしない形となる。このような状態は子供では到達しえず、環境や経験によるものだと思う。

・[思考]事実を事実として認識し、勝手な解釈を加えない
・[思考]過去や未来に執着しない。
・[思考]物事を俯瞰的に捉えている
・[見た目]身なりは普通。ブランド物に固執せず、自分の好きなものを着る
・[性格]バランスの良い性格。エネルギッシュ、冷静、共感力もあり楽天的
・[行動]常に挑戦(勉強、新しい発見)をしている
・[行動]論理的思考ができるが、それを手段として利用し囚われない。
・[行動]子供のように無邪気で、自我なく行動する。
・[生活]休息と熱中のバランスがとれている

統合的な人は3つの性質を持っており、これらのバランスが取れていると思う。天才性質、秀才性質、無個性性質である。私のように、何かと苦労して、なんだか大変だ、やる気がでない場合、どこかしらに偏りがある。囚われがある。一方、統合的な人は囚われがない。天才性質、秀才性質、無個性性質のバランスが取れている。どの性質も当てはまる。それでは、以下でこれらの性質について紹介する。

天才性質

天才性質とは先天的なもの、つまり本能的である性質を指す。思考しなくても思い付くことのできることや、自然と身体が動くような性質である。子供の頃は大いにこれが発揮される。例えば、私は塾の講師として働いていたことがあるのだが、天才肌の子は、単位の変換や時間の計算を一瞬で理解する。km、m、cmー世の中では長さをこのように表現して、スケールの大小を表現する。実世界ではその長さはこのくらい。自分の持っている情報と一瞬でつなぎ合わせる。その事実を知った時には、もうそれを使いこなしている。大人になってもこの能力を備えている人を天才性質、又の名をこども性質であると私は思う。

秀才性質

秀才性質とは、繰り返し経験して慣れることで学習していく性質を指す。例えば、km、m、cmの単位を変換する計算を反復して行う中で、だんだんとスケール感を理解していく。天才性質とは異なり、物事を一瞬で理解するのではなく、経験の中で気付きを得ていく。ピアノを例にあげれば、ピアノを楽譜に沿って反復練習することで、演奏できるようになっていく。一方、前述した天才性質であれば、最初から音で遊んでおり、どんどん和音など感覚的に理解して弾けるようになる。
秀才性質は、論理的な側面で2つのタイプに分かれる。ものすごいスピードで物事を深堀して、また浅いところに出てきてを繰り返す中で物事を体系的に理解する「虫さん性質」か、初めに世界を俯瞰して、その世界の構造や鍵となる要素を見出す「鳥さん性質」である。若いうちは何事もやってみないとわからないといったこともあるので、虫さん性質を持った人が多い。鳥さん性質は、何かしらの理由であまり時間が取れない人、例えば病気で熱中する時間が限られている人やスポーツを主としている人、若い頃から仕事をしている人がその性質を持つことがあると思う。

このように秀才性質には2種類あるが、例えば、医者、弁護士、研究者であったとしても、秀才性質のみが突き出ていることが多く、天才性質、秀才性質、後述する無個性性質を兼ね備えるを全て兼ね備える人は少ない。偏りがあり、不安から行動している。


無個性性質

無個性性質とは、性格や人間関係のバランスが良く、穏やかで落ち着いている性質を指す。人は生まれてから社会に属して色々な人にかかわる。その中で性格が変わっていく。赤ちゃんにも個性がある。よく声を出すエネルギーに溢れている形や、もの静かでおとなしい形もある。成長の過程で環境によって性格が変わっていく。無個性性質は、赤ちゃんや子供の頃に持っている性質ではない。様々な人と関わる中で、異なる性格を取得していく。異なる性格をあれこれ持った結果、最終的には、全ての性格を持つような、つまり"無個性"ともいえる性格となる。外交的でもあり、内向的でもあり、論理的でもあり、感情的でもある。意欲的で責任感があり、人の助けにもなるし、芸術的なユニークなセンスもあり、物事を観察して慎重な側面も持ち、みんなと調和して協調性もある。
無個性性質の特徴は、流れに身を任せるというところである。何もしないというわけではない。意見がないというわけではなない。中庸をとる。無理にことを進めようとしない。無個性性質は言い換えればお魚さん性質で、周囲の流れを見ながら、自分も判断し、行動していく。


まとめ

統合的な人は、天才性質の感覚を得たまま、後天的な経験で秀才性質ーつまり論理的(鳥さん、虫さん性質)な能力と無個性性質ー感情のバランスが整っている能力(お魚さん性質)も身につけた人のことを言う。
つまり、天才性質、秀才性質、凡人性質の全ての性質を持っている人である。統合的な人は、物事を俯瞰的に捉えられ、安心しており、囚われがなく自由であり、常識的である。




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