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生活を整える1軍たち
好きなものしか手元に置かない生活をすると、新しいものを買おうとしない。絶妙なこだわりが詰まりまくった好きが詰まっている。どこかに出かずとも、家が一番いいとなる。そんな私の調整に調整を重ねた1軍たちを紹介していこうと思う。
低反発の薄いマットレスでの上で体を大の字にしたり丸まったり、あれこれ体勢を変えて心地よさの中にいる。ふと目が覚めるが、この気持ちよさの中にまだいたいなと朦朧とした意識の中で思い、ニトリで買った軽くて暖かい羽毛布団を手繰り寄せつつ、タオルのような布団をからだに巻きつける。シーツはケパケパし、その起毛した柔らかなザラザラ感に包まれて肌が心地よく呼吸する。この起毛セットは冬はあたたかく、夏は涼しく、汗をかいても嫌な気持ちにならない。布団でゆっくりすることにも満足して、猫が伸びるポーズをとる。このまましばらく静止してから布団から出るのは、急に立ち上がると立ちくらみが起こったりするためだ。こうして布団で足を伸ばしたり、猫のポーズをするのが私のお決まりのルーチーンである。寝具の一軍は全て薄いグレーか白で統一されており、フカフカで軽い羽毛布団、麻の布団カバー、軽くて畳みやすい低反発のマットレス、起毛したザラザラシーツといった形である。一応布団と同じくニトリの枕もあるのだが、寝付く時くらいしか使っていない。マットレスは3度ほど買い直したりして今の形に落ち着いた。私は定期的に布団を干したいタイプなので、ベットではなくマットレス。マットレスは毎日畳むのであるが、畳むようになったのも理由がある。畳みっぱなしにするとマットレスが湿気るのだ。このためにスノコをひいたり工夫する人は多いと思うのだが、私はそのスノコが寝ている時にガタガタする様子や畳んだ時に端に片付けるという手間が面倒で、結局のところマットレスを直接ひくという形に落ち着いた。その変わりにマットレスを湿気させないために布団をあげている。マットレスの中にはたたみやすいようにあらかじめ折り目がついているものがあるが、この折り目が腰に負担がかかり、今の畳みやすく折り目のないマットレスに行き着いた。初めはフカフカのマットレスを選択したこともあるのだが、フカフカすぎても腰を痛めるので、結局のところ今使っているマットレスがちょうどいいといったところだ。
このように試行錯誤を重ねた寝具に囲まれて起きた先にやることは、歯や顔を洗うことである。歯磨き粉はオーガニックなワンプッシュで出るような楽ちん歯磨き粉を使っている。普通のチューブ歯ブラシと異なり、キャップを回す手間や歯磨き粉が出過ぎるということもなくお気に入りだ。歯ブラシはちょっと硬めの馬の毛か何かを使っているとうたっていた硬さとサイズ感がちょうどいいものを利用している。そうして口周りをスッキリさせると、次にクレンジングで洗顔する。メイク落とし用のクレンジングであるのだが、クリープタイプでこれを使うようになってから小鼻の汚れが取れ、毛穴が目立たなくなった。ついでにクルクルと顔や首をマッサージしてリンパを流す。そうして温かいお湯で落として、ふかふかの起毛したガーゼタオルで顔をふく。その後は顔にひとまく作るという美容液を塗って終わりだ。この美容液に出会ってから、顔のテカリ、脂っこさはなくなり肌が整ったように思う。それを証明するかのように、月に1度のエステの肌診断では、キメ、明るさ、しわ、シミ、毛穴が最高の状態と診断され、グラフには王冠マークがつく。これら朝の一軍アイテムである、歯磨き粉、歯ブラシ、クレンジング、ガーゼタオル、美容液は自分の好きを追求した結果揃えた。
こうして朝のルーチーンを終えると、そば茶か熱中対策水かいろはすを飲む。最近は熱中対策水が多いのだが、気候や体調に応じて選ぶ飲み物が変わる。寒い時はそば茶でそうでない時はいろはすといった形だ。これら3つに飲み物スタメンを決めるのにもあれこれ試した。コーヒー、緑茶、紅茶、昆布茶、ジュース各種などである。水もいろはす以外にも海外の軟水や温泉水など一風変わったものや内閣総理大臣賞をとったものもあれこれ試した。結果、手間がかからず美味しいというところで、三角ティーパックのそば茶、ペットボトルの熱中対策水といろはすを日本の何かしらの伝統工芸の息がかかった素敵な見た目であると同時に取っ手部分に持ちやすい細工がしてあるマグカップに入れてほっこり一息ついている。
飲み物を飲みながら、オークの木目が美しい引き出しのついた幅3m、奥行き1m程度の大きな机に置いたMACでパソコン作業に入る。パソコン周りには画面が5つ置かれているのだが、それぞれPC用、ゲーム用と用途が異なるが作業のしやすい形に調整されておかれている。こう色々とあると困るのがケーブル類であるが、木目の机と家電の調和がなすようにケーブル類もはわせる場所を決めている。ケーブルや延長ケーブルは机に物干し竿を取り付けてボックスに入れて吊るし、ルンバなどのお掃除ロボットの邪魔にならないように工夫してある。また、延長ケーブルはiphoneなどの充電器を挿してもぶつかり合わないものを採用し、そのON、O F Fスイッチも夜眩しくない工夫がされたものを採用している。こうして掃除がしやすく見た目もいいデスクで、起きた勢いで思いついたやりたいことを2時間程度する。私はかつてはWindows信者だったのだが、最近はめっきりMACを利用するようになった。やはりやろうと思ってから作業ができるまでの早さがMACを利用するようになった所以かなと思える。こうしたMAC、オークの机、ディスプレイ、ディスプレイを置くステンレス製の台、コードをまとめるガジェット、延長ケーブルは作業のやりやすさや長時間やっていても疲れない、掃除も楽、見た目が素敵を追求した形である。また、周囲の音をスンと消すBOSEのBluetoothイヤホンも作業のオトモである。
2時間も作業するとなんとなく出し切った感があるので、ストレッチ(という名のヨガや瞑想ぽいもの)を始める。まず、自分の腰から頭くらいあるポールに体を仰向けに預けてコロコロさせる。肩甲骨が動いて気持ちいい。これをやりながら、お気に入りの動画を1本みたり、ブログを徘徊する。そうして無になる時間が終わったら、ストレッチを始める。足の筋肉を伸ばし、お尻や肩周りの筋膜を伸ばす。やり始めるまでは内心めんどいと思っているのだが、ポールにコロコロするのは椅子に座るくらい自然でかつ楽でスマホを見ながらできるので自然とでき、その流れでストレッチもできている。ストレッチはヨガマット2つ分くらいのお気に入りのブルーの絨毯の上に、ヨガマットを2つ並べたところで行っている。私の選んだヨガマットはデザインと触り心地重視で、見た目も手触りも心地よい。しかし、このヨガマットだけであると、少し体が痛くなるので、ヨガマットの下に厚さ1cmのヨガマットをさらに敷いている。つまり絨毯の上にヨガマットが4枚おかれている形だ。絨毯がほぼ見えないので無駄かもしれないが、このサイズ感と硬さ加減がちょうど良くて、この形に落ち着いた。もちろん最初はヨガマットも独立して利用していたのだが、あれこれ変えている間に今の形に至った。ストレッチをする時は決まって、お線香を薫くか、アロマかキャンドルをつける。以前は加湿器にオイルを混ぜて香りを空間に漂わせていたのだが、水が時間が経つと不衛生になる点や手入れの楽さから、ライトの熱で香りを漂わせる形に落ち着いている。これら私のリラックス空間にはインド産の動物の刺繍がかわいいクッションやジブリのクッションも置かれている。ストレッチの際にはヨガマットの上で足を開きつつ、クッションに体をもたれかけながら行う。青く絵画のような絨毯、オシャレなヨガマット、弾力が心地よいヨガマット、ローズやツリーなどのお線香やアロマ、動物さんクッションがリラックス空間を彩る一軍たちだ。
思い返せば、昔はカフェなど自分が素敵と思える場所に出かけていた。気分転換ということもあったと思う。今はそのようなことはなくなった。ずっと家にいる。外に出ることに対して規制がかかったりする前に、サラリーマンをしながら週末は割と高級なホテルに泊まって過ごしていた時がある。そに時に思ったのが最初のうちは豪華な内装にワクワクしていたのだが、そのうちそのようなゴージャスな空間にも慣れる。そこで、より居心地の良いところを求めた結果、ご飯が美味しい、寝具が良い、眺めが良いなどを求めるようになり、結局のところそれを家で実現させた形だ。すると、ホテルに行くよりも自分の家にいたほうが心地よいと思えるようになった。何よりホテルに行くまでに時間がかかり面倒だ。それならば家ですぐなりたいことができた方が、1日の充実感が高かったのだ。その頃は人から見て”いい感じ”のものを選んでいた。外見が美しく鏡に映った状態が美しいものである。ヒラヒラな光沢の美しいスカート、刺繍が美しいシャツ、編み込みが丁寧なブラウス。思い返すとそれらは美しくはあるが、私にとっては少し不便であったり、温度調節がしにくかったり、身体を締め付けたりした。今は自分にとって心地よく楽なものを選ぶようになった。クローゼットにある私の洋服はそのまま寝られもするし、外にいくにも支障がないものしかない。なお、ワンピースは昔は好きだったが着なくなった。私はポリエステルなどではなく、麻や綿などの素材が好きなのだが、それらは少し重たい。ワンピースにするとどっしりと重たいので、自然と手に取らなくなった。そこで今のクローゼットにある一軍の服は高級のシーツと同じ素材の黒いパンツと白っぽいグレーのパンツ、お腹部分もたっぷり生地があり腹巻きのようになるゆるゆるヨガパンツ、体操着のような首の詰まった胸ポケットがいい感じの白シャツ、ブルーよりの黄土色シャツ、限りなく白っぽいグレーシャツだ。他にもジブリのTシャツや絵画がプリントされたシャツ、ちょっとおしゃれのブラウス、麻のワンピース、お尻のワンポイントの金具が可愛いグレーのワイドパンツなどあるのだが、これらは生地が少し薄い、着心地がイマイチという理由で2軍に降格中だ。正直2軍はなくてもいい。1軍のいいところはどれを組み合わせてもおしゃれになるところだ。そのような色しか選んでいないということもあるのだが、鏡が必要ない。そんなわけで我が家には鏡はお風呂場か洗面所にしかない。なお、最近は帽子にハマりキャンバスっぽ色のクリームホワイトなキャップとブラックのキャップを愛用している。グレーのハットやカンガルーがついたハンチング帽子などもあるのだが、ちょっとキツいかなという所感であまり手にとっていないところを見ると2軍である。また、昔はメガネをかけるとオタクっぽいかなとコンタクトだったのだが、今ではくすんだ黄土色のメガネをかけている。今は肌が綺麗になったので、メガネをかけてもあまりオタクっぽくはなくなり、逆におしゃれに見える現象に出会っている。この鼻が高く見えるクラシックなメガネも厳選に厳選を重ねたもので、私の目のサイズに大きすぎず、肌との色味や質感の馴染みも良い。目が悪い私がかけても目が小さくならない優秀なレンズにブルーライトカットを搭載し、レンズを薄くして鼻にかかる重さの負担を取り除いたお気に入りの1品である。
他には髪の毛がなぜかサラサラになるオーガニックなシャンプーとコンディショナ、体を洗うケパケパハンドタオルが私のお気に入りだろうか。なお、基本的に宅配か外食か持ち帰りな食生活を送っているので、ほぼ食器は持っていない。結婚式の引き出物で頂いた食器が並んでいるくらいである。
長々と書いたが、これらが私の一軍たちだ。この記事はお盆に書いているのだが、長期で家族で休みであっても、どこかに出かけようとは思わず、家が一番心地いいなぁ、これ以上の何を望むのだろうといった形である。ひとり時間はこれらのモノで癒され、何かを生み出す。疲れたら家族と話したり、ご飯を食べたりと、ほっこりな時を過ごしてる。本当にこれ以上得たいと思うことがないなぁというのが今の所感だ。もう少し欲があった方がいいのだろうか。これは逆に不安な状態と言えるのだろうか。まぁ、そんなことが脳裏によぎったりするが、まぁいいかとこの記事を書き上げた次第である。