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子供をリケジョにしたい親

サラリーマン生活の中で、小学生や中学生の子供に対して理科教室ープログラミング教室のようなセミナーをする機会があり、その時感じた親御さんの特徴や子供の特徴を話していこうと思う。

セミナーに同伴する親の特徴

親御さんは4つのケースに分類でき、それぞれ次のような特徴があった。

1. 理系憧れ型:自身が理系とは程遠い世界で過ごしてきて、理系という分野に憧れを抱いている。子供に継続してプログラムをやることを期待している。こういった子は塾や習い事を多くしており、子供の目が死んでいる。なんというか、好きなことをさせてきてもらっていないので、ワクワクする感覚などを失っているように見える。
2. 高学歴体験型:親御さんが高学歴で、子供の教育に熱心。プログラムは是非ともやらせたいというよりも、一つの体験の場として選択している。子供もどんな世界か覗きたいだけなので、なんとなくノリがわかれば手を引き、自分の元々やりたかったことに熱中し始める。理系憧れ型と同様に塾に通っているが、自身が理系でなくとも、医者や弁護士、一流大学に入学及び留学などを目指している。理系憧れ型とは異なり、理系には固執していない。
3. 理系身近型:お父さんの仕事がエンジニアで、プログラムやAIといった世界が身近なケース。小学生で体験に来る子はこのケースが多い。体験に来ると子供よりも親御さんの方が夢中になって、子供の方が手を引く光景もしばしば見られて、なんとも微笑ましい。
4. 無干渉自立型:親御さんは全く関与せず、自身が興味を持って教室に来るケース。子供の方は自立しているので、没頭する前にプログラム、AIといった世界がどういった形なのか情報収集から始める傾向にある。何をやっても飲み込みがよく、上達も早い。親御さんが外国の方であることも多い。これは、親が日本語が上手に話せないため、子供の方がフォローしてきた背景で自立した性格になるのだと思う。

理科教室に子供を連れてくる親御さんは、とても教育熱心であった。(私が教えたのは小学生や中学生だったので、ほどんどは親同伴であった)その中でも女の子は、プログラムや科学、工作に興味を持ち、家でも勝手にやっているというは非常に少なかった。男の子は、これまで家でかじってきてて好きで好きで仕方ない子がいた。夢中になっていた。対して、女の子のほどんどは、ちょっとした興味で来ていた。男の子ほど、それを継続してやろうという熱量はない。

理系の進んだ女の子の特徴

それでも理系に進む女の子がいる。リケジョになる子は、多くの場合、心に不安を抱えている。それは、これまでの環境を見ると、納得できる。周囲からの過度な期待、無関心に始まり、競争の激しい環境、常に比較されてきた環境などである。本人たちの置かれた環境には避けがたい困難が多くあり、その中でも自分を守ってきてリケジョという選択をしていた。

そんな中でも、理系という分野に興味があり、やりたいと思い、リケジョとなる人もいる。そういった人は執着がない。私が見てきた例では、入学の難しい大学に進学し、博士過程まで進んでDrとなり、皆が羨むような企業に入社して研究生活を送っていた。しかし、そんな彼女はお花が好きだからとお花屋さんを始めた。これまでのこと、成果に囚われることなく、その都度好きなこと、自分が満足することを取り組む。その時に自分が熱中できることを見つけては、それを楽しんでいく、統合的な性格をしている。


最後に

最近は就職も難しく、普通の安定した生活をしたいと望んでも、一流と言われる大学を卒業しても難しくなってきた。リケジョは就職は良く、生活も安定しそれなりの生活ができる。

リケジョである私の見解は、好きなことがないなら一つの選択肢ではあると思う。生活を安定させ、金銭的に、時間に余裕を持てる。しかし、何か夢中になれること、熱量を感じていることがあるなら、そちらに歩を進める生活を選択する方がいいのではないかと思える。好きなことを取っても、生活の安定を取っても、行き着くところは同じように思う。より満たされるために、自分を見つめて体現していく他に道はないように思う。

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