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猫型ロボット55號の日記◉1月「テレビジョン」
新品のときと気持ちは変わらないけれど、ボディの部品にそろそろガタがきている「猫型ロボット55號」(人間の年齢で55才)。そんな彼が、あの、例の、記者会見を見ながら、テレビについてボヤいています。あの局の番組を見て育った、みたいな人も多い私たち世代としては、複雑な気持ちになってしまいますよね。これからどんな時代になっていくのか、テレビに写っていたのはそんな不安なのかも、、、という55號の独り言、聞いてあげてください。
テレビジョン
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こんにちは、皆様ご存知
猫型ロボット55號でございます…
もう今更特に何か新しいことがあるわけでもないお正月。いつものように、いつものような「お正月」を過ごした55號。少し違うところがあったとすれば、もう普段はあまり観なくなったテレビのスイッチをつけたことくらいかな?いや、テレビはつけるのだが、いつもは映画や動画配信サービスを観る為にテレビをつけるくらいで、久しぶりに所謂「地上波放送」というのを観たってことです。特別好きなわけではないですが、ビールを飲みながら箱根駅伝をぼーっと観ていたわけです。
昭和生まれの55號ですから、当然生まれた時からテレビはマスメディアの王様で、チャンネルを回せばブラウン管の中は、憧れのヒーローや、華やかな世界で活躍するスター、家族揃って笑ったバラエティ、世界を駆け巡るニュースなどで溢れていました。日常の話題はテレビが中心で、その画面の中の光に魅了されてきました。
しかし、単純に楽しく無くなったのか?興味のあるモノが他に移ったからなのか?気が付けばすっかりテレビを観なくなっていた55號。ネットの普及?YouTubeやその他の動画配信サービスの台頭??理由はどうだか分からないが、とにかくテレビを観る時間は減っていったのです。たまにNHKを観るくらいかな?
そんなテレビを観なくなった55號が、数日前、平日の夕方に仕事をしながら、時折横目で観ながら、耳をそばだてながら、かつての人気テレビ局の記者会見を聞き入ってしまった。国民的アイドルとまで言われた人間の過去の性加害事件の発覚、それに関わったとされ、責任問題を問われた局の記者会見。画面の中では経営陣に厳しい質問が投げかけられている。「これは叩いていい対象だ」と思われた途端に正義の矢が降り注ぐ感じ。なかなか悍ましい光景。元々テレビっ子だった55號は、今回の事件の本質とは別に何かとても悲しい気分になったのです。あの王様だったテレビが…時代の流れを作り続けていた、かつての人気局がこんな姿に…。
昭和のテレビ黄金時代からずっと肩にカーディガンをかけままだったんだろうな(テレビマンに対する偏見)…いやカーディガンかけてもいいんだけど、かけてないかもだけど…気持ちの問題ね。ずっとバブルの時代から価値観や企業体質が、テレビという特殊な世界の中でアップデートされず、どこかいまだに「自分たちは王様なんだ」と。
そんな会見を観ながらも、自分は大丈夫かな?ちゃんと時代に合わせて価値観をアップデートできているかな?老害になってないかな?と多少ビビりすぎなくらいに考える55號なのでした。
なお会見はYoutubeにて視聴。ああインターネット、貴方が新たな時代の王だ(ひれ伏す)。