短歌詠んでみる その3

全自動車椅子でレースして
君に勝ちたいからまだ死ぬな

大学生の頃、友人と「将来は同じ老人ホームに入ろうよ。多分その時には超高性能でカッコイイ車椅子とか発売されてるだろうから、それでトムとジェリーみたいに追いかけっこしよ」と話していた。彼女はいつも私にちょっかいをかけてきて、その時の悪戯っ子の笑い方がチャーミングだった。色々あって喧嘩別れしてしまったけど、もし老人ホームで再会して仲直りできたら素敵だろうな。

君の眼の中ではしゃぐ私のさ
サイズ感ってカワウソの爪

知り合いと動物園に行ってカフェテラスで向かい合って座って休憩していた時、相手の瞳の中にすごくニコニコしている自分が映っているのが見えて、私ってこんなに楽しそうに笑うんだなと驚いた。あと、コツメカワウソについて、爪の大きさにフォーカスすることあるか?と思っていたけど、見てみたら想像以上に爪が小さくてちょっと面白かった。

小さくて ミーアキャット こんななの?
遠近法とかそんなじゃなくて?

動物園でミーアキャットも見たのだが、思っていたより小さくて皆が集まってまるくなってて可愛かった。意外に顔つきはハイエナっぽいな・・・獣って感じ・・・とも思った。

いない時だけ見つめてる
落ちた髪 脱いだ靴下 君の残骸

私は一人で読書をしている時間が好きだけど、人と暮らすのも楽しいんだろうな。誰かと一緒にいるときも良いけど、その人が帰った後に一緒にいた時間を思い返す時、穏やかで、人生も悪くないなと思う。

消えたいと呟きながら
冷蔵庫あさって掴むカゴメジュース

落ち込んでいてもお腹も空くし喉も渇くのが嫌だけど、そういう時にちょっとだけ健康を意識したものを摂取しようとする自分にウケる。でも自炊するほどの元気はなくて本当に効果があるか分からない野菜ジュースを選ぶところがダサい。ダサくて惨めでだめだめな自分でも頑張って生きようとしてるんだな〜人間って感じ。






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