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物語コーポレーション(3097)の株価がさえない理由を考えてみた

こんにちは。

先日こちら ↓ の記事で物語コーポレーションのQ1決算のレビューをいたしました。

今回の決算発表後の株価は冴えない動きとなっています。
その理由について少し考えてみました。

現在の状況の再確認

まず、現時点までの1年間の株価の推移は以下のとおりです。

https://finance.yahoo.co.jp/quote/3097.T/chart
  • 株価は2月初めの5250円から8/5には3100円台と40%前後下落していた。

  • 8/9の決算発表直前から盛り返し、9月末には3900円まで上昇したが、その後再度下落し、現在3400円台を推移。

業績に関する発表・動き

  • 8/9発表の2024年6月期の決算は売上+16.1%と良好、来期予想も売上+13.4%の強気継続であった。

  • 2024/4~5月に売上げが前年割れブレーキがかかった。

  • 2024/6月以降の月次売上は若干であるが前年比プラスで推移し、持ち直ししてきている。

  • 11/8発表の2025年度Q1決算発表でサプライズはなく、8/9発表の来期予想に従った進捗どおりの実績報告となった。

上記のとおり、業績面から考えると株価が冴えない理由がなさそうですが、アナリスト予想のコンセンサスを加味すると少しネガティブになります。
下表のとおり、コンセンサスでは来期15.1%の売上を予想しており、会社予想より1.7%上振れが期待されています。
つまり、今回のQ1の実績では、アナリストの期待に届いていないと判断されます。

https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?id=100&action=tp1&sa=report&bcode=3097

需給関係の確認

株価が冴えない理由に需給関係が関係しているか信用および貸借残高を確認してみます。
IR BANKのサイトで表示できる以下のグラフで確認できます。

https://irbank.net/3097/zandaka

買い残と売り残+貸付残の差異は大きく開いていません。
現時点で需給関係が株価に大きく影響していることは無さそうです。

次に大株主の動向について、IR BANKのイベントチャートで確認します。
以下のとおり、エーエージーエス・インベストメント・インクという会社が8月の決算発表以降、持ち株を減らしてきています。
9/30日には5%以下のとなり、その後の動向が確認できませんが、10月も売却を継続していたものと思われます。
これは、株価が冴えない理由の一つである可能性があります。

https://irbank.net/3097/event?t=0110

以上、業績面および需給面を確認しましたが、物語コーポレーションの株価が冴えない要因をまとめると以下のとおり。

  • 2025年度Q1の業績がアナリストの期待(コンセンサス)に届いていない

  • 大株主の一部が売却を進めている

一点目については、注目度の高い成長企業であるため、会社計画どおりでは評価されないのではないかと思います。

今後の見通し

今後どう株価が推移するのか、勝手な予想をしてみたいと思います。

大株主の売却は、8月半ばから2か月で3%程度減らしており、10月~11月も継続したとして2%台に下がり、株価への影響も少なくなると予想します。
業績については、今後会社計画を少しずつ上回る結果になるのではと考えます。
理由は以下の二つ。

  1. 新規出店の加速
    2025年度の会社計画では、上半期の新規出店は44店舗です。
    前期4ヶ月が経過して段階で出店数は20店舗であり、会社計画より下回っています。(下図の赤枠部分を参照)
    物語コーポレーションの現在の強みとなっているのが、新規出店攻勢であり、前期残り2か月、および、下半期で出店数を増やすことになり、それに伴うさらなる売上増が期待できます。

  2. 既存店・主力焼肉部門の売り上げの向上
    下の月次速報のデータ(青枠の部分)では、2024年4月~5月急ブレーキのかかっていた主力焼肉部門の既存店売上げが前期比プラスに推移しています。
    前期に実施した価格改定により客単価の向上が見込まれ、売上にも反映してくると予想します。

https://ircms.irstreet.com/contents/data_file.php?template=2058&brand=257&data=436990&filename=pdf_file.pdf
https://ircms.irstreet.com/contents/data_file.php?template=2058&brand=257&data=428060&filename=pdf_file.pdf

以上二つの理由により、次回以降の月次速報で上記の進捗が確認でき年内には、株価にも反映してくると考えます。
年内に10月に頭打ちになった4000円を超えてくるのではないかと予想します。

最後に

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なべなべ
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