大容量ヒストリカルデータをMT4で使う場合の注意点
MT4を利用してトレードのバックテストを実施する場合で、かつ、大量のヒストリカルデータを利用する場合の注意点について共有したいと思います。
なお、先日バックテスト関連の記事も出していますので、ぜひご覧ください。
https://note.com/dynam/n/n5dbb2eac91de
背景
「高い勝率で『小利大損』を乗り切る」方針のFXトレード戦略を検討しています。
そのために、1分足の10年超のデータを活用していますが、扱うデータ容量が大きいことによるトラブルが良く発生するようになりました。
理由は単純で入力データの容量が大きい場合、それに対し飛躍的なサイズのディスク容量が必要になることが分かりました。
私の場合、EURUSDとEURJPYの通貨ペアの過去10年~15年程度のデータでバックテストをしています。
特にEURJPYの場合に1通貨ペア、10年間の1分足データを利用するとMT4ストラテジーテスターが非常に大容量 150GBものサイズのファイルを historyフォルダに出力するようになりました。
その結果、バックテストのログに「TestGenerator: write file error」というメッセージが出力してエラー終了します。
このトラブルの対処方法について調べた内容を共有します。
MT4の出力フォルダ変更の選択肢
このエラーの対処方法は、単純に ➀必要な容量を確保する、または、②必要となる容量を制限する、のどちらかになります。
私の場合、一日のベストなタイミングでの単発トレードを想定しているので、分刻みでのタイミングが重要になります。
また、高い勝率が見込めるトレードであることも必要なため、データ年数も最低10年は必要になります。
そのため、②の選択肢は選べません。
したがって、①の選択肢のみになり、必要な容量を確保する必要があります。
この容量を確保する方法について選択肢は以下のとおりです。
シンボリックリンクを利用
MT4再インストールなしで対応できる
シンボリックリンクを作成し、出力場所を他のドライブに変更
具体的な方法は、こちらのブログが参考になります。
https://tasfx.net/2017/05/04/post-8149/こちらの方法の利点はなんといっても、再インストールが不要なところです。
私もこの方法を採用しました。ただし、MT4を例えば複数の異なるバージョンを活用したいなどの場合は、シンボリックリンクが増えるので管理が煩雑なりやすいかと思います。
MT4ポータブルモードを利用
MT4の再インストールが必要
このモードでは、MT4インストール先にhistoryなどの出力場所が設定されます。
ポータブルモードについては、こちらのブログ記事が分かり易いです。
https://www.mql5.com/ja/articles/1388利点は、複数バージョン、または、シミュレーションの種類、通貨ベーアなどで環境を分けたい場合にメリットが高くなると思います。
また、バックアップなどもインストール先を丸ごとバックアップで管理が容易になる。
ポータブルモードの方がどちらかというと玄人受けする設定ではないかと思います。
いろんなパターン、環境でバックテスト、システムトレードを実施するとなるとこちらの方が断然メリットが高いように思います。
私はまだ実運用には入っていないので、当面シンボリックリンク方式でいく予定ですが、いずれポータブル方式に切り替えることになりそうです。
以上、対応方法として二つの方法ついてのご紹介でした。
最後に
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