愛妻日記18

母乳についての話になる。

と、この書き出しでいこうと思っていたのだけれど、どうしてもスケベな話になってしまうので、断念した。

息子も生後一ヶ月が過ぎて一ヶ月検診に妻と息子が行ってきた。ラインで妻から腎臓に異常があって、腎臓に詳しい先生のいる病院に紹介状を書いてもらうことになった。と連絡が入る。
すぐすぐどうなるという話ではないので、神頼みしつつ様子を見るしかない。

家に帰ると、妻がネントレというものをやるので協力してくれと頼んできた。ねんねトレーニングのことらしい。

僕が調べたわけではないので詳しくは分からないのだけれど、赤ちゃんが泣いたときに抱っこをして寝かしつけたり、すぐにミルクを飲ませるのではなく。指をしゃぶらせたり、寝かしつけのときにベッドや布団で寝かしつけることが必要らしい。

にわかには信じがたいが、科学が進歩しているということだろう。信じて従うことにした。

朝方の5時頃に息子が泣きはじめた。

育児日記(何時にミルクをあげたかやおむつ交換の時間を記録しているノート)を見ると、二時間前にミルクを飲ませていた。

三時間くらいは開けた方がいいだろう。
指をしゃぶらせてみようか。
泣きじゃくる息子の寝ているベビーベッドの横で中腰になり親指をくわえさせてみた。
この親指は僕の親指である。

息子は僕の指にしゃぶりついた。
変な感触だけど、その吸引力から生きている動物の本能を感じ取れた。こんな力で乳首に吸い付かれたら悶絶してしまうだろう。世のお母様方に頭が上がらない気持ちになる。

中腰がきついので抱っこしようと思ったけれど、抱き抱えて寝かしつけてはネントレにならないのではないか?

僕は寝ぼけながら中腰で息子に親指を吸わせ続けた。客観的に自分のことを見るとものすごく滑稽だったろう。暗い部屋で目をつぶって息子に親指を吸わせているおじさんである。
しばらく吸わせたあとに寝床に戻ると息子は再び泣きじゃくる。

指を吸わせてる間に前の授乳から三時間たったのでネントレを断念して、ミルクを作って飲ませるとスヤスヤと眠りについた。

ぼくは、やれやれとソファに横になり気づけば寝ていた。

起きると自分が家を出る時間の五分前で娘が学校に行く時間を過ぎていた。

僕は急いで娘を起こして仕事に行った。
娘は遅刻をした。

ネントレって大変すね。
やり方がこれであってるか分からないけど。

これもいつかはいい思い出になるのかな🐱

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